外観[出典：三菱地所]
帝国劇場などが入っていた「帝劇ビル」「国際ビル」の建替え「(仮称)丸の内3-1プロジェクト（国際ビル・帝劇ビル建替計画）」(地上29階、高さ約155m)の完成予想図です。現地では4月1日から既存ビルの解体工事が始まり、2025年度には新築ビルの建設工事に着工する予定となっており、新たなビルにも帝国劇場が入ります。この記事では同再開発の概要や現況（2025年3月9日時点）、地図等を載せています。
(仮称)丸の内3-1プロジェクトについて
遠景イメージ[出典：三菱地所]
「(仮称)丸の内3-1プロジェクト（国際ビル・帝劇ビル建替計画）」は「帝劇ビル」「国際ビル」の建替えで、規模は地上29階、地下4階、高さ約155m、敷地面積約9,900�屐�延床面積約17万6000�屐�建築主は三菱地所、東宝、出光美術館、設計者は三菱地所設計、工期は2025年度着工、2030年度竣工予定となっています。
同建替えについては、東京圏国家戦略特別区域会議のもとに設置された東京都都市再生分科会が開催され、本計画を含む丸の内仲通り南周辺地区に関した都市計画手続きが開始されています。
建物断面イメージ[出典：三菱地所]
低層部には商業施設の他に、文化芸術機能として既存ビルに入っていた帝国劇場・出光美術館が再整備されます。また、百尺規制時代の高さ31mラインでセットバックし、皇居外苑側を望める屋上テラスが配置され、オフィスフロアはその上階となる6階〜29階に配置されます。地下では目の前にある東京メトロ有楽町線・都営三田線に接続します。
日比谷通り側から望む帝国劇場の外観イメージパース[出典：東宝]
低層部に入る帝国劇場の完成予想図です。現在と同じく角に帝国劇場の銘板が設置されるデザインとなっています。
日比谷通り側から望む帝国劇場の外観イメージパース[出典：東宝]
周辺のビルも同じく百尺規制時代の高さ31mラインでセットバックすることで街並みが揃えられます。
帝国劇場 エントランスイメージパース[出典：東宝]
帝国劇場のエントランスの完成予想図です。新・帝国劇場の設計者は建築家・法政大学教授の小堀哲夫氏です。
帝国劇場 エントランスイメージパース[出典：東宝]
新・帝国劇場の建築のコンセプトは「THE VEIL」です。正面性をもったエントランス・ホワイエ・客席・舞台への連続性は、新たな帝国劇場の格式をつくり、ヴェールのように幾重にも重なる空間をくぐり、体験が変化していくことで、客席に至るまでのアプローチ全体も含めて、この場所でしかできない豊かな観劇体験をつくり出すとしています。
帝国劇場 劇場内イメージパース[出典：東宝]
新・帝国劇場は3代目で、現在の劇場と同等数程度の客席数となりますが、今までよりも見やすいサイトラインを備えたゆとりのある座席となります。
出光美術館イメージ[出典：出光美術館]
帝国劇場の上階に配置される出光美術館からは皇居方面を望める空間が配置されます。美術館設計デザインは日建設計の担当です。
低層屋上テラスイメージ[出典：三菱地所]
セットバックした低層部屋上には、皇居外苑を望める一般開放する屋外テラスが整備されます。屋上テラスはMICEユニークべニューとしても活用することを想定されています。
眺望イメージ（低層屋上テラス）[出典：三菱地所]
低層屋上テラスは都心の豊かな緑を享受できる自然と調和した空間が提供されます。
遠景イメージ[出典：三菱地所]
周辺のビルも百尺規制時代の高さ31mで大きくセットバックしているため、既存の軒線との連続性が確保されます。
位置図
位置図[出典：三菱地所]
計画地の西側では都営三田線「日比谷」駅、南側では東京メトロ有楽町線「有楽町」駅に直結します。改札を出た瞬間からまちの雰囲気を感じられる空間となります。
また、現在解体中の「新有楽町ビル」「有楽町ビル」がある場所にはJR「有楽町」駅にも接続する「東西地下通路」が整備されます。これにより大手町・丸の内・有楽町エリアの地下歩行者ネットワークが更に拡充されます。
位置図[出典：三菱地所]
計画地の西側は日比谷濠や皇居外苑がるため、西側は永久眺望となる立地となっています。
現況
2019年1月にセスナから撮影した「(仮称)丸の内3-1プロジェクト（国際ビル・帝劇ビル建替計画）」(地上29階、高さ約155m)の計画地方面です。皇居外苑に面した低層のビルが帝劇ビル・国際ビルです。
新築ビルは周りのビルと同じように高さ31mラインでセットバックし、その屋上には皇居外苑を望める屋上テラスが整備されます。
帝劇ビル・国際ビルの解体工事のお知らせです。解体工事名称は「(仮称)丸の内3-1プロジェクト 既存建物解体工事」で、事業主（工事発注者）は三菱地所、東宝、出光美術館、施工者は大林組、工期は2025年4月1日から2027年3月31日までとなっています。
新築工事の着工予定は2025年度で、解体工期と被っていることから新築ビルの施工者も大林組になるものと思われます。
2025年3月9日に西側の日比谷通り沿いから撮影した帝劇ビル・国際ビルです。角に帝国劇場の銘板がありますが、新・帝国劇場にも同じ場所に銘板が設置されます。
4月1日を過ぎるとすぐに仮囲いが設置されるかと思われるので、外観を見られるのは今だけです。
目の前には皇居外苑の日比谷濠があり、西側は永久眺望となります。
丸の内仲通り沿いの北東側から撮影。
南東側から撮影。
同ビルには駅直結の出入口がありしたが、4月1日からは閉鎖となります。ただし、再開発ビルは駅直結となり2030年度には出入口が再開する予定です。
帝国劇場は2月28日に休館となりましたが、ビルに入っている店舗はまだ営業中でした。丸の内仲通り沿いにあった店舗は明日、3月24日で閉店となるようでした。
国際ビルヂングの銘板です。
帝劇ビルはこれしか見つけられませんでした。
地図
物件概要
仮称：(仮称)丸の内3-1プロジェクト（国際ビル・帝劇ビル建替計画）
所在地：東京都千代田区丸の内三丁目1番地1号他
交通：東京メトロ有楽町線「有楽町」駅 直結
東京メトロ千代田線・日比谷線「日比谷」駅 直結
都営三田線「日比谷」駅 直結
JR山手線・京浜東北線「有楽町」駅
階数：地上29階、地下4階
高さ：約155m
敷地面積：約9,900��
建築面積：−
延床面積：約176,000��
建築主：三菱地所、東宝、出光美術館
設計者：三菱地所設計
施工者：−
工期：2025年度着工〜2030年度竣工予定
出典
▼東宝：ニュース（2025年1月16日）
（新・帝国劇場 設計者決定のお知らせ
▼三菱地所：ニュース（2024年12月16日）
（仮称）丸の内３−１プロジェクト（国際ビル・帝劇ビル建替計画）始動
〜有楽町エリアにおいて、歴史と伝統を未来につなぎ、輝きが出逢う舞台へ〜
▼三菱地所：ニュース（2022年9月27日）
「国際ビル」・「帝劇ビル」共同建替計画着手
〜帝国劇場・出光美術館の歴史と伝統を継承し、未来へ〜
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