丸の内仲通り南周辺地区

 有楽町駅西側の「丸の内仲通り南周辺地区」は都市再生特別地区に追加され、A街区〜D街区に分かれた大規模な再開発が行われます。そのうちA街区の帝劇ビル・国際ビルは、三菱地所・東宝・出光美術館の3者が共同して一体的に建替えを行うことが発表されていましたが、高さ145m規模に建替えられることが明らかになりました。この記事では現況や地図等を載せています。




丸の内仲通り南周辺地区
位置図[出典:日刊建設工業新聞]

 三菱地所は大手町・丸の内・有楽町エリアにおいて、2020年以降のまちづくり「丸の内NEXTステージ」によって有楽町エリア及び常盤橋エリアを重点的に整備し、2030年までに約6,000〜7,000億円を投資することが発表されています。そのうち有楽町エリアの「丸の内仲通り南周辺地区」について、日刊建設工業新聞に千代田区の区議会環境まちづくり委員会で報告があったと掲載されました。

 「丸の内仲通り南周辺地区」はA街区(帝劇ビル・国際ビル)、B街区(新東京ビル)が含まれる。C街区(新国際ビル・新日石ビル)、D街区(有楽町ビル・新有楽町ビル)に分かれており、都市再生特別地区に追加や都市計画の決定・告示が2025年6月に予定されています。

 そのうちA街区は高さ145m規模となり、低層部の西側には皇居外苑を望める屋上テラスが配置される計画となっています。既存ビルにある帝国劇場や出光美術館は建替え後のビルで再開が予定されており、帝国劇場についてはバックステージツアーの受け入れなど、新たな観光資源になる機能を付与する計画となっています。

 B〜D街区については検討中とのことですが、JR有楽町駅を貫く「東西地下通路」を新設して各街区と接続することは決定しています。また、D街区にある有楽町ビル・新有楽町ビルは12月1日より解体が始まります。




帝劇ビル・国際ビル 計画地周辺
帝劇ビル・国際ビル 計画地周辺[出典:三菱地所]

 A街区の帝劇ビル・国際ビルは日比谷通りに面した場所で、西側正面には皇居外苑が広がります。すぐ近くには都営三田線「日比谷」駅と東京メトロ有楽町線「有楽町」駅があり駅直結となっており、地下通路によって東京メトロ千代田線や日比谷線の「日比谷」駅にも繋がります。




丸の内仲通り南周辺地区

 2019年1月にセスナから撮影した「丸の内仲通り南周辺地区」方面です。皇居外苑に面した低層のビルがA街区の帝劇ビル・国際ビルです。

 低層部には皇居外苑を望める屋上テラスが整備されるとのことなので、周辺のビルと同じように高さ31mラインでセットバックする超高層ビルになりそうです。



帝劇ビル・国際ビル

 地上から撮影したA街区の帝劇ビル・国際ビルです。



帝劇ビル・国際ビル

 左側のビルは「丸の内二重橋ビルディング」(地上30階、最高高さ150m)で、右側のビルが「第一生命日比谷ファースト(旧:DNタワー21)」(地上21階、高さ114.7m)です。この隙間を埋める高さ145mの超高層ビルへの建替えが計画されています。



新東京ビル

 B街区の新東京ビルです。



新国際ビルヂング

 C街区の新国際ビルヂングです。



新日石ビルヂング

 C街区は2つのビルに分かれており、新日石ビルヂングもC街区に含まれます。



有楽町ビル

 D街区の有楽町ビルです。



新有楽町ビル

 D街区は道路を挟んだ2つのビルに分かれており、こちらの新有楽町ビルもD街区に含まれます。D街区のビルは12月1日から解体工事が始まります。詳細は2週間くらい前に載せた当ブログ記事をご覧ください。
「新有楽町ビル」「有楽町ビル」が12月1日より解体開始!三菱地所による有楽町エリア再構築の旗艦ビルへ









▼日刊建設工業新聞(2024年11月26日)
丸の内仲通り南周辺地区(東京都千代田区)/25年6月都計決定、帝劇は145mに

▼三菱地所:ニュース(2022年9月27日)
「国際ビル」・「帝劇ビル」共同建替計画着手
〜帝国劇場・出光美術館の歴史と伝統を継承し、未来へ〜


▼三菱地所:ニュースリリース(2021年7月28日)
有楽町エリア再構築本格始動 「有楽町ビル」・「新有楽町ビル」建替計画着手 〜JR有楽町駅前ビルの建替により、有楽町エリアの更なる発展に寄与〜