完成予想図[出典：大和ハウス工業]
「大阪マルビル」(地上30階、高さ123.92m)の建替え「(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト」(地上40階、高さ192m)の概要が大和ハウス工業より発表されました。建替後のビルは建替前の円筒形を継承したデザインで、ホテルやオフィス、コンサートホール・舞台、商業施設、展望スペースなど様々な用途がある複合施設になります。大阪マルビルは既に解体されており、跡地は大阪万博のシャトルバスターミナルとして利用された後の2025年冬の着工予定です。この記事では大阪マルビルの建替え概要や地図等を載せています。
大阪マルビルの建替えについて
「大阪マルビル」は梅田エリアにあった円柱型の超高層ビルで、規模は地上30階、塔屋3階、地下4階、高さ123.92m、敷地面積3,244.62�屐�建築面積2,546�屐�延床面積4万1069.4�屐�建築主は吉本土地建物、設計者と施工者はフジタ工業（現：フジタ）、工期は1973年10月16日着工、1976年3月31日竣工、開業は1976年4月16日でした。
35の店舗と総客室数460室のホテル「大阪第一ホテル」(※客室は10階〜29階)で構成されていたビルで、フジタを施工者として、2023年6月1日から2024年9月30日までの工期で地上部の解体工事が行なわれました。今後は大阪万博のシャトルバスターミナルとして利用され、その後に新築ビルの着工予定となっています。
建替前・後[出典：大和ハウス工業]
「(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト」は「大阪マルビル」跡地に建設され複合施設で、規模は地上40階、地下4階、高さ192m、敷地面積約3,246�屐�延床面積約7万4000�屐�建築主は大和ハウス工業、設計者は日建設計・フジタ設計共同体、施工者はフジタ（予定）、工期は2025年冬着工、2030年竣工予定、2030年開業予定となっています。
同建替プロジェクトは大阪マルビルの形状を継承した円筒形状で、多種多様な人や用途、情報などが集まり、利用者の気持ちが高まることを期待し、それらが絡まり合うよう、建物の構成を単一の「マル」ではなく、多重に積層する「マル」で表現されています。
施設構成[出典：大和ハウス工業]
フロア構成は低層部から商業施設、コンサートホール・舞台、中層部がイノベーションオフィス、都市型ホテル、高層部はラグジュアリーホテル、そして最上部がミュージアムと展望スペースになります。ホテルは2種類で総客室数は約280室で計画されています。
地下から低層階の断面図[出典：大和ハウス工業]
地下2階から地上4階には球体のデジタルアトリウムが設置され、地下と地上を結ぶ結節点となります。
デジタルアトリウム[出典：大和ハウス工業]
球体のデジタルアトリウムではLEDディスプレイにデジタル映像を360度投影できるようになります。
施設イメージ[出典：大和ハウス工業]
低層部に入るコンサートホール・舞台は、クラシックコンサートを主にしながら舞台・客席の規模を変更できる設備が採用され、商業施設は施設の用途と親和性のある店舗を誘致する予定となっています。
最上部にはミュージアムと展望スペースが配置され、展望スペースは屋根付きの屋外型になることがわかります。また、同ビルの高さ192mは梅田地区では一番の高さとなります。
デザインイメージ[出典：大和ハウス工業]
大阪マルビルには「回る電光掲示板」がありましたが、「(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト」ではそれが継承され、ビルの最上部には大阪駅周辺からも視認できるデザインが施される計画です。
大阪マルビル解体状況
2024年9月7日に撮影した「大阪マルビル」(地上30階、高さ123.92m)の解体現場です。このときは円筒形だったことがわかる丸い穴が開いていましたが、地上部の解体工事が終わった現在はその穴には蓋がされている状態となっています。
周辺から撮影。周りには複数の超高層ビルが建ち並んでいる立地となっています。
跡地は大阪万博会場シャトルバスのターミナルとなります。
大阪万博の開催期間は2025年4月13日〜10月13日までで、その後となる2025年冬には新築工事が着工する予定です。
隣のヒルトンプラザ大阪のデッキから撮影。高さ192mの超高層ビルの建設地としては敷地が狭く感じます。
地図
物件概要（建替前）
名称：大阪マルビル
ホテル名：大阪第一ホテル
所在地：大阪府大阪市北区梅田１丁目9-20
交通：JR「大阪駅」徒歩3分
阪神「大阪梅田駅」徒歩3分
地下鉄四つ橋線「梅田駅」徒歩3分
地下鉄御堂筋線「梅田駅」徒歩7分
用途：ホテル・店舗
総客室数：460室（宴会室5室、レストラン1）
階数：地上30階、塔屋3階、地下4階（一部地上6階）
高さ：123.92m
構造：S造（鉄骨造）、一部SRC造（鉄骨鉄筋コンクリート造）
敷地面積：3,244.62��
建築面積：2,546��
延床面積：41,069.4��
建築主：吉本土地建物
設計者：フジタ工業（現：フジタ）
施工者：フジタ工業（現：フジタ）
工期：1973年10月16日着工〜1976年3月31日竣工
開業：1976年4月16日
営業終了：2023年5月31日
解体工期：2023年6月1日〜2024年9月30日
物件概要（建替後）
名称：(仮称)大阪マルビル建替プロジェクト
地区名：梅田一丁目中央地区
所在地：大阪府大阪市北区梅田１丁目9-20
交通：JR「大阪駅」徒歩3分
阪神「大阪梅田駅」徒歩3分
地下鉄四つ橋線「梅田駅」徒歩3分
地下鉄御堂筋線「梅田駅」徒歩7分
用途：展望スペース、ミュージアム、ホテル、イノベーションオフィス、コンサートホール・舞台、商業施設など
総客室数：約280室
階数：地上40階、地下4階
高さ：192m
構造：鉄骨造（地上）
鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造（地下）
敷地面積：約3,246��
建築面積：−
延床面積：約74,000��
建築主：大和ハウス工業
設計者：日建設計・フジタ設計共同体
施工者：フジタ（予定）
工期：2025年冬着工〜2030年竣工予定
開業：2030年予定
出典
▼大和ハウス工業：ニュースリリース（2024年11月19日）
「（仮称）大阪マルビル建替プロジェクト」本格始動（ニュースリリース）
▼日本経済新聞（2024年7月31日）
大阪マルビル､建て替え後は高級ホテル･新興拠点など入居
▼大阪市：報道発表資料 令和6年度第1回大阪市都市計画審議会を開催します（2024年7月23日）
議第295号「大阪都市計画都市再生特別地区の変更について」（梅田一丁目中央地区）
▼大阪マルビル：ニュース（2023年6月2日）
ご愛顧いただいたお客様へ
▼大阪第一ホテル：お知らせ（2022年5月13日）
大阪マルビル建替えのお知らせ
▼大和ハウス工業：ニュースリリース（2022年5月13日）
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