完成予想図[出典：東京海上ホールディングス]
丸の内に建設される「(仮称)東京海上ビルディング計画」(地上20階、最高高さ110.9m)の完成予想図です。建設地は皇居最前列にあった赤いビル「東京海上日動ビル 本館」と新館の跡地で、構造部材の柱にも多くの木材を使用した鉄骨造・木造の超高層ビルになります。現地には建築計画のお知らせが設置され、工期が2025年3月中旬着工〜2028年8月下旬竣工予定となったことも判明しています。この記事では建替え概要や解体状況（2024年10月6日時点）、地図等を載せています。
東京海上日動ビル（建替え前）について
「東京海上日動ビル 本館」は東京駅前から皇居に繋がる行幸通り沿いと和田倉濠に面した皇居最前列にあった赤い超高層ビルで、規模は地上25階、塔屋2階、地下5階、高さ99.7m、最高高さ108.1m、敷地面積1万149.37�屐�建築面積2,207.75�屐�延床面積6万3120.19�屐７�築主は東京海上火災保険、設計者は前川國男建築設計事務所、施工者は竹中工務店・大林組・鹿島建設・清水建設共同企業体で工期は1970年12月23日着工〜1974年3月12日竣工でした。丸の内エリアでは初の超高層ビルで、隣には地上16階建ての新館が1986年12月に完成しています。
この本館と新館は建て替えのため2022年10月1日から2024年2月15日の工期で、竹中工務店(代表)、大林組、清水建設、鹿島建設、大成建設、戸田建設、ナベカヰの共同企業体によって地上部の解体工事が行われ、現在は2023年12月1日から2025年5月31日までの工期で地下の解体工事が行われています。
(仮称)東京海上ビルディング計画（建替え後）について
完成予想図[出典：東京海上ホールディングス]
「(仮称)東京海上ビルディング計画」は地上20階、塔屋2階、地下3階、高さ107.90m、最高高さ110.9m、構造は地上部がS造、木造、地下部がSRC造、敷地面積は1万147.61�屐�建築面積は6,820�屐�延床面積は12万4454.83�屐�建築主は東京海上日動火災保険、設計者は三菱地所設計、施工者は竹中工務店（代表者）、大林組、清水建設、鹿島建設、大成建設、戸田建設で、工期は2025年3月中旬着工〜2028年8月下旬竣工予定となっています。
同ビルのデザイン上の重要な役割は木材が担っており、構造部材の柱にも多くの木材を使用し、床の構造材にはCLT(直交集成板)を用いるなど可能な限り国産木材が使用されます。木の使用量は世界最大規模となります。
パティオ(中庭) 完成予想図[出典：東京海上ホールディングス]
皇居側のエントランスには樹木のある「パティオ(中庭)」が整備されます。
屋上庭園 完成予想図[出典：東京海上ホールディングス]
同ビルには屋上庭園も整備される計画となっていますが、描かれている人から判断するとオフィスワーカー専用の空間になりそうです。
東京海上日動ビルの解体状況
2024年10月6日に日比谷通り沿いとなる北西側から撮影した「(仮称)東京海上ビルディング計画」(地上20階、最高高さ110.9m)の計画地です。現地では「東京海上日動ビル 本館」(地上25階、最高高さ108.1m)と「東京海上日動ビル 新館」(地上16階)の地下部の解体工事が行われています。
建設地の東側（東京駅側）は「新丸の内ビルディング」(地上38階、最高高さ197.6m)となっています。
和田倉門交差点のある南西側から撮影。北側は「みずほ丸の内タワー」(地上29階、最高高さ149.7m)となっています。
行幸通り沿いとなる南東側から撮影。東側は和田倉濠と和田倉噴水公園がある皇居最前列となっています。
北東側から撮影。現地には建築計画のお知らせが9月30日に設置されましたが、その2日前の9月28日にそろそろ設置される頃かなと確認に来ていたという…ここ最近はタイミングが悪いことが多いです。
同じ日に新丸ビルの7階テラスから撮影。中を覗くと「東京海上日動ビル 本館・新館」の地下部分の解体工事が行われていることがわかります。
解体現場にズームです。かなり近く深くまで解体されていることがわかります。
本館が地下5階、新館が地下4階までありました。
地下部分の解体工事は来年5月まで続く予定となっていますが、来年3月には新築工事に着工予定となっています。
「(仮称)東京海上ビルディング計画」(地上20階、最高高さ110.9m)の建設地の北西側には「パレスホテル東京」(地上23階、高さ115m)などがあるため、完全な皇居最前列ではありませんが、そこ以外は視界を遮る建物はなく皇居を見渡せる立地となっています。つまり、新丸ビルの7階テラスからこうして見渡せるのは今だけということにもなります。
地図
物件概要（建替え前）
名称：東京海上日動ビル 本館
所在地：東京都千代田区丸の内１丁目2-1
交通：JR各線、東京メトロ丸の内線「東京」駅
東京メトロ各線・都営三田線「大手町」駅
東京メトロ千代田線「二重橋前」駅
用途：事務所
階数：地上25階、塔屋2階、地下5階
高さ：99.7m（最高高さ108.1m）
構造：地上S造, 地下RC造、SRC造
敷地面積：10,149.37��
建築面積：2,207.75��
延床面積：63,120.19��
建築主：東京海上火災保険
設計者：前川國男建築設計事務所
施工者：竹中工務店・大林組・鹿島建設・清水建設共同企業体
工期：1970年12月23日着工〜1974年3月12日竣工
物件概要（建替え後）
建築計画のお知らせです。
■物件概要■
事業名：(仮称)東京海上ビルディング計画
所在地：東京都千代田区丸の内１丁目6番1
交通：JR各線、東京メトロ丸の内線「東京」駅
東京メトロ各線・都営三田線「大手町」駅
東京メトロ千代田線「二重橋前」駅
用途：事務所、店舗、劇場、駐車場、診療所 等
階数：地上20階、塔屋2階、地下3階
高さ：107.90m（最高高さ110.9m）
構造：S造、木造（地上）
SRC造(地下)
基礎工法：直接基礎
敷地面積：約10,147.61��
建築面積：6,820��
延床面積：124,454.83��
建築主：東京海上日動火災保険
設計者：三菱地所設計
施工者：竹中工務店（代表者）、大林組、清水建設、鹿島建設、大成建設、戸田建設
工期：2025年3月中旬着工〜2028年8月下旬竣工予定
出典
▼東京海上ホールディングス：ニュースリリース（2022年8月1日）
新・本店ビルのデザインについて
- カテゴリ
- 千代田区
