イメージパース[出典：東急不動産]
新宿駅西口の大規模再開発「新宿駅西口地区開発計画」(地上48階、高さ258.15m)の完成予想図です。建設地は「小田急百貨店 新宿本店」の跡地で、商業施設やオフィスフロアで構成される新宿駅エリアで最も高い超高層ビルになります。また、同再開発は新宿グランドターミナルの利便性・回遊性を強化するなど優良な民間都市再生事業計画として認定を受けています。この記事では同再開発の概要や建設状況（2024年5月25日時点）、地図等を載せています。
新宿駅西口地区開発計画について
イメージパース[出典：現地看板を撮影]
「新宿駅西口地区開発計画」(地上48階、高さ258.15m)は新宿駅の西側の大規模再開発の一つで、この完成予想図の一番左側に位置しています。中央と右側は昨日のブログに掲載した「新宿駅西南口地区開発事業」で、中央が地上19階、高さ110m、右が地上37階、高さ225m規模になります。
「新宿駅西口地区開発計画」の建設地は「小田急百貨店 新宿店本館」等の跡地で、規模は地上48階、地下5階、高さ258.15m、敷地面積15,718.98�屐�建築面積15,630.20�屐�延床面積279,057.38�屬箸覆辰討い泙后７�築主は小田急電鉄、東京地下鉄（共同事業者に東急不動産）、設計者は日本設計・大成建設設計共同体、施工者は大成建設で2024年3月下旬着工、2030年3月下旬の竣工予定です。
施設概要図[出典：国土交通省]
フロア構成は低層部が商業施設、中高層部がオフィスフロア、そして最上部には商業施設が計画されており、商業施設とオフィスフロアの間はビジネス創発機能が配置されます。また、甲州街道沿いにある「新宿ミロード 本館」なども建替えられます。
配置図[出典：東京都環境局]
建設地はJR新宿駅西側隣接地で南北に細長い敷地となっており、超高層棟は北側に配置されます。ビジネス創発機能が配置される基壇部の高さ80m程度になることがわかります。
既存建築物の状況（配置図）[出典：東京都環境局]
建設地は小田急百貨店・モザイク通り・新宿ミロードがあった場所で、新宿ミロード以外は解体工事が行なわれています。
既存建物概要[出典：小田急電鉄]
「小田急百貨店 新宿店本館」は東京メトロが所有する「新宿地下鉄ビルディング」と小田急電鉄が所有する「新宿駅西口本屋ビル」に分かれており、「小田急百貨店 新宿店本館」としては2022年10月2日に営業終了して翌日の10月3日から解体工事が始まっています。こちらの本館跡地は小田急電鉄、東京メトロ、東急不動産の共同事業のA区となっており、小田急電鉄が所有する敷地の一部と東急不動産が今後取得する計画建物の一部で等価交換契約が締結されています。
「新宿ミロード」の所有者は小田急電鉄で、「モザイク通り」と「モール2階」は2023年3月25日に営業終了して解体工事が行われています。一番南側に位置する甲州街道沿いの「新宿ミロード 本館」は現在も営業を続けていますが、2025年4月以降に解体着手予定となっています。これらの跡地は小田急電鉄の単独事業のB区となります。
新宿駅西口駅前広場の整備イメージ[出典：内閣府]
計画地の西側にある新宿駅西口ロータリーやバスターミナルは、新宿グランドターミナル構想による基盤整備が行われ歩行者優先の空間へ生まれ変わります。
同再開発は国土交通大臣より優良な民間都市再生事業計画として認定を受けており、金融支援や税制上の特例措置を受けることができるようになります。同再開発により新宿駅周辺地域にて、歩行者ネットワークの整備等による新宿グランドターミナル（新宿駅、駅前広場、駅ビル等が有機的に一体化した次世代のターミナル）の利便性・回遊性の強化や、国際水準のオフィスや多様なニーズに対応した商業機能の整備等による拠点としての新宿の地位向上等を通じ、都市の国際競争力の強化が期待されています。
2階・東西デッキ グランドシャフト[出典：東急不動産]
2階デッキ部分の完成予想図です。将来的には新宿駅上空に整備される東西デッキに繋がります。
イメージパース[出典：新宿区]
モザイク通りがあった場所の完成予想図です。この下には小田急新宿駅があり新しい改札も整備されます。
イメージパース[出典：新宿区]
甲州街道沿いにある「新宿ミロード 本館」も建て替えが行われ、モザイク通り跡地も含むB工区は地上8階、地下2階、高さ約50m、敷地面積約7,660�屐�延床面積約2万8000�峙�模で計画されています。
位置図
計画地位置図（広域）[出典：東京都環境局]
建設地はJR新宿駅の西側隣接地で、小田急百貨店・モザイク通り・新宿ミロード（営業中）があった場所となっています。同再開発はJR新宿駅に直結し、敷地内にある小田急新宿駅の新改札口の整備も行われます。
ここは新宿駅エリアの超高層ビル群の中ではJR、京王、都営地下鉄、メトロの各駅に近い、交通の便が最も良いエリアと言える場所となっています。また、同再開発の高さ258.15mは「東京都庁第一本庁舎」(地上48階、最高高さ243.4m）を抜いて、新宿駅エリアでは最も高い超高層ビルになります。
建設状況
2024年5月25日に新宿エルタワーのデッキから撮影した「新宿駅西口地区開発計画」(地上48階、高さ258.15m)の建設地方面です。
「小田急百貨店 新宿店本館」の解体に設置されていたタワークレーンも撤去されたため、遠目からだとどこが建設地かわかりにくくなっています。
「小田急百貨店 新宿店」として営業している「新宿西口ハルク」のデッキからはこうして建設地を望むことができます。
駅機能に関わる一部を除いて「小田急百貨店 新宿店本館」の地上部の解体は終わっているように見えました。
「モザイク通り」や「モール2階」があった「新宿ミロード」方面の解体も進んでいます。
その隣の西口駅前広場では仮設構台・スロープが設置されています。
東京都都市整備局のHPで公開されている新宿駅直近地区土地区画整理事業の工事についてを見ると、このスロープは同再開発に接続するように見えます。
駅前から同再開発に重機や作業車両が出入りするには人通りが多過ぎるため、ここから出入りするためのスロープと仮設構台になるものと思われます。
下から見上げたスロープです。
新宿駅エリアの大改造が始まります。
「新宿西口ハルク」と「小田急百貨店 新宿店本館」を繋いでいたデッキが撤去され、そして「小田急百貨店 新宿店本館」の地上部が解体されたことで、新宿駅前とは思えない光景となっています。
JRの線路を超えた北東側となる新宿アルタ前から撮影。「小田急百貨店 新宿店本館」が解体されたことで西新宿の超高層ビル群が見えるようになっていますが、「新宿駅西口地区開発計画」の再開発がビルが建設される景色が一変します。
地図
物件概要
建築計画のお知らせです。着工予定が2024年1月上旬から2024年3月下旬、完了予定が2029年9月下旬から2030年3月下旬、施工者が未定から大成建設に修正されています。
■物件概要（A区）■
事業名：新宿駅西口地区開発計画
所在地：東京都新宿区西新宿三丁目および西新宿一丁目各地内
交通：JR・都営・東京メトロ・京王・小田急「新宿」駅
用途：商業・事務所・駅施設 等
階数：地上48階、塔屋1階、地下5階
高さ：258.15m（最高258.15m）
構造：鉄骨造（一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造）
基礎工法：パイルドラフト基礎（地中連続壁・杭と直接基礎の併用基礎）
敷地面積：15,718.98��
建築面積：15,630.20��
延床面積：279,057.38��
建築主：小田急電鉄、東京地下鉄（共同事業者：東急不動産）
設計者：日本設計・大成建設設計共同体
施工者：大成建設
工期：2024年3月下旬着工〜2030年3月下旬竣工予定
出典
▼国土交通省：報道発表資料（2024年6月6日）
新宿グランドターミナルの中核となる商業・ビジネス拠点を形成
〜新宿駅西口地区開発計画を国土交通大臣が認定〜
▼東急不動産：ニュースリリース（2024年2月8日）
新宿駅西口地区開発計画における東急不動産の正式参画について
▼小田急電鉄：ニュースリリース（2022年9月29日）
新宿駅西口地区開発計画における既存建物解体工事への着手に係るお知らせ
▼東急不動産：ニュースリリース（2022年2月9日）
新宿駅西口地区開発計画における新たな共同事業者参画に係るお知らせ
▼新宿区：新宿区景観まちづくり審議会（2020年10月21日）
第70回新宿区景観まちづくり審議会
※ 【報告2】（仮称）新宿駅西口地区開発事業について
▼内閣府：国家戦略特区（2020年9月4日）
第18回 東京都都市再生分科会 配布資料
※ 資料７ 都市再生特別地区（新宿駅西口地区）都市計画（素案）の概要
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