八重洲の北端で解体が進む「新呉服橋ビル」(地上21階、最高高さ112.48m)です。2024年4月29日に撮影しました。解体後の跡地には地上44階、高さ約218m、延床面積約18万5600�峙�模のオフィスビル「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業（南街区）」が建設されます。この記事では同再開発の概要や既存建物解体状況、地図等を載せています。
八重洲一丁目北地区について
イメージパース[出典：東京都]
「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」は八重洲の北端の再開発で、超高層オフィスビルとなる南街区と低層店舗となる北街区に分かれています。
先に建設される南街区の規模は地上44階、塔屋2階、地下3階、高さ218m、敷地面積7,557.67�屐�建築面積6,550�屐�延床面積約18万5600�屐�建築主は八重洲一丁目北地区市街地再開発組合（特定業務代行者および参加組合員：東京建物、東京ガス不動産、大成建設、明治安田生命保険）、設計者と施工者は大成建設、工期は2024年10月1日着工、2028年9月30日竣工予定となっています。小規模な北街区の規模は地上2階、地下1階、高さ約12m、敷地面積約1,700�屐�延床面積約1,000�屬�2032年4月の竣工予定です。
断面イメージ[出典：東京都]
南街区のフロア構成は地下1階〜地上2階が店舗、2階の一部が高度金融人材サポート施設、3階が事務所ロビー、4階が事務所、5階が機械室、6〜9階がホテル、そして10階以上がオフィスフロアとなり、北街区は2階建ての商業施設になります。
配置図[出典：東京都]
計画地の南側は永代通り、西側は外堀通り、北側は日本橋川に面しており、日本橋川沿いに北街区が配置され、永代通り沿いに南街区が配置されます。
南街区側には超高層ビルが建設され、北街区側には日本橋川に面した店舗や水辺空間が整備されます。目の前の日本橋川上空には首都高がありますが、首都高地下化の対象エリアとなっていることから将来的には撤去されます。
2階平面図[出典：東京都]
北街区と南街区は既存道路で分断されていますがデッキで接続し、南街区の2階の北側にも店舗を配置することで日本橋川沿いの水辺空間の賑わいを創出します。
首都高地下化への取組みへの協力内容[出典：東京ガス]
北街区と南街区の間にある既存道路の地下が、首都高地下化時のルートになるため、地下部には建設可能区域が設定されています。
また、南街区は永代通りの地下にある東京メトロ東西線「日本橋」駅に直結となり、東京メトロ銀座線・都営浅草線の「日本橋」駅にも地下通路で繋がります。さらに地下通路は西側へ延伸され「大手町」駅や「東京」駅にも繋がります。
日本橋川沿いの低層部イメージ[出典：東京建物]
北街区は首都高地下化を前提にした再開発になっており、重層的な広場空間が整備するなど水辺空間の創出が行われます。ただ、首都高地下ルート開通が2035年予定、高架橋撤去完了が2040年予定のため、竣工してもしばらくの間は目の前に首都高がある景色になります。
位置図
位置図[出典：東京建物]
建設地は永代通り、外堀通り、日本橋川（首都高）に面しており、永代通りの地下にある東京メトロ東西線「日本橋」駅に直結します。また、地下通路は西側へ延伸され「大手町」駅や「東京」駅にも繋がります。
首都高地下化に伴い日本橋川沿いでは、複数の再開発計画が建設中・計画中となっており、同再開発の東隣では「日本橋一丁目1・2番街区」(地上27階、高さ140m)が計画されており、さらにその東側では「日本橋一丁目中地区」(地上52階、高さ283.96m)が建設中です。また、同再開発の西側の大手町地区(D-1街区)では「Torch Tower」(地上62階、高さ385m)が建設中で、他にも周辺エリアでは「日本橋一丁目東地区」や「日本橋室町一丁目地区」といった再開発が計画されており、首都高地下化により周辺の再開発の動きが活発になっています。
2020年12月18日にヘリから撮影した東京駅周辺の空撮です。赤い網掛けをした場所が「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」の計画地で、撮影時には解体中の「新呉服橋ル」(地上21階、最高高さ112.48m)がありました。
解体開始前の「新呉服橋ビル」です。解体後の跡地にはこの倍近い高さとなる超高層ビルが建設されます。
既存建物解体状況
2024年4月29日に外堀通りと永代通りが交わる呉服橋交差点から撮影した解体中の「新呉服橋ビル」(地上21階、最高高さ112.48m)です。今はもう普通のオフィスビルの高さになっています。
永代通り沿いの南東側から撮影。解体の施工者は大成建設で、解体工期は2024年6月30日までとなっています。
「新呉服橋ビル」の東側では「TGビルディング本館」(地上8階、高さ31m)など複数棟の既存ビルも解体中です。
南東側から撮影。この大きな街区が「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業（南街区）」（地上44階、高さ約218m）の建設地になります。
路地を入った北東側から撮影。右側の道路の地下が首都高地下時の地下ルートになります。
「TGビルディング本館・別館」(地上8階、高さ31m)などがありましたが地上部の解体はほぼ終わっているようでした。
北東側から撮影。ここの解体が終わると東京駅周辺の超高層ビル群がここから見えるようになりそうです。
北西側から撮影。次回訪問時には地上部の解体はほぼ終わっていそうです。
同じような角度で少し離れた場所から撮影。
このようにすぐ横には首都高の高架がありますが、いずれは地下化されるため撤去されます。首都高地下化が完了する頃には、まだ着工していない再開発や、これから浮上してくる再開発も終わって今とは全然違う街になっていそうです。
地図
物件概要
南街区の建築計画のお知らせです。着工予定が令和6年9月30日から令和6年10月1日に修正されていました。
■物件概要■
事業名：八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業に伴う施設建築物等新築工事（南街区）
所在地：東京都中央区八重洲１丁目3番
交通：東京メトロ東西線・銀座線、都営浅草線「日本橋」駅
東京メトロ半蔵門線「三越前」駅
JR各線、東京メトロ丸の内線「東京」駅
東京メトロ東西線・丸の内線・半蔵門線・千代田線、都営三田線「大手町」駅
用途：事務所、店舗、宿泊施設、駐車場
階数：地上44階、塔屋2階、地下3階
高さ：約218m
構造：鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造
基礎工法：場所打ちコンクリート杭、直接基礎
敷地面積：7,557.67��
建築面積：6,550��
延床面積：185,600��
建築主：八重洲一丁目北地区市街地再開発組合
特定業務代行者および参加組合員：東京建物、東京ガス不動産、大成建設、明治安田生命保険
設計者：大成建設
施工者：大成建設
工期：2024年10月1日着工〜2028年9月30日竣工予定
出典
▼東京建物：ニュースリリース（2023年9月5日）
東京駅至近の日本橋川沿いエリアに大規模複合施設を整備 「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」権利変換認可のお知らせ
▼東京建物：ニュースリリース（2021年11月30日）
東京駅日本橋口至近の日本橋川沿いエリアに大規模複合施設を整備「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」市街地再開発組合設立認可のお知らせ
▼東京都：報道発表資料（2021年11月29日）
八重洲一丁目北地区市街地再開発組合の設立を認可します
▼東京ガス：プレスリリース（2019年10月11日）
日本橋川沿いエリアに大規模施設等を整備 「（仮称）八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」都市計画決定 2025年度本体工事着工予定
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