日本橋に高さ205mオフィスビルと高さ213mタワマン「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」の再開発組合設立認可 : 超高層マンション・超高層ビル

イメージパース[出典：東京都]

　日本橋の大規模再開発「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」の再開発組合の設立を4月8日に認可すると東京都より発表がありました。同再開発では地上40階、高さ205mのオフィスビルと地上51階、高さ213mのタワーマンション等が計画されています。今後は2024年度の権利変換計画認可を経て、2026年度から順次着工予定となっています。この記事では同再開発の概要や現況、地図等を載せています。

配置図[出典：東京都]

　「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」はA街区～E街区まで分かれた超大規模再開発で、地区面積約3.6ha、総延床面積約38万4450㎡、総事業費2942億4100万円となっています。

　各街区の規模はA街区が地上40階、地下4階、高さ205m、延床面積約27万4000㎡、B街区が地上51階、地下3階、高さ213m、延床面積約11万㎡、C街区が地上1階、高さ5m、延床面積約50㎡、D街区が地上2階、高さ約15m、延床面積約150㎡、E街区は地上2階、高さ10m、延床面積約250㎡、事業者は日本橋一丁目東地区市街地再開発組合（参加組合員：東急不動産、三井不動産、日鉄興和不動産）、基本・実施設計と事業コンサルタントは日本設計となっています。

　今後は2024年度の権利変換計画認可を経て、2024年度以降に既存建物の解体工事に着手し、A街区は2026年10月着工、2032年1月竣工予定、B街区は2028年2月着工、2032年3月竣工予定、C・D・E街区は2037年4月着工、2038年6月竣工予定となっています。C・D・E街区は首都高地下化の完了後に着手するため工期がA・B街区よりもかなり先となっています。

断面イメージ[出典：東京都]

　A街区は地下鉄東西線に直結し、低層部には店舗やカンファレンスが配置され、中高層部が事務所となる超高層オフィスビルになります。

　B街区は低層部に店舗、生活支援施設、サービスアパートメントが配置され、中高層部が住宅フロアとなるタワーマンションになります。

平面及び断面イメージ[出典：東京都]

　C・D・E街区の平面及び断面イメージです。C・D・E街区の目の前にある江戸橋JCTの一部が首都高地下化により撤去され、同街区では用地を提供して首都高が地下に潜るルートが建設されます。そのルート上には人工基盤が構築され広場が整備されます。

将来完成予想図[出典：東京都]

　C・D・E街区の完成予想図です。複雑に交差する江戸橋JCTが一部撤去されすっきりとした景観に生まれ変わります。ただ、完成するのは首都高地下ルート完成後のため竣工は10年以上先の予定です。

位置図[出典：東京都]

　計画地は東京メトロ東西線「日本橋」駅と都営浅草線「日本橋」駅に隣接した場所で駅直結となります。また、西側の「日本橋一丁目中地区」では地上52階、高さ283.96mの超高層ビルが建設中です。

　2020年12月18日にヘリから撮影した日本橋方面です。赤い網掛けをした場所が「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」のA・B街区で、手前に地上40階、高さ205m、約27万4000㎡の超高層オフィスビル、奥に地上51階、高さ213m、約11万㎡のタワーマンションが建設されます。

　当初はA街区が地上40階、高さ約240m、約27万4000㎡、B街区が地上52階、高さ約225m、約12万㎡規模で計画されていましたが、A街区は大きく塔屋が削られ高さがかなり低くなっています。

　東京駅側から撮影。手前が「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」(地上52階、高さ283.96m)の建設地で、空撮時は既存ビルの解体前でしたが現在は鉄骨が組まれ始めています。

　昭和通りと永代通りが交差する江戸橋一丁目交差点から見た「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」のA街区です。2024年度から解体工事が始まり2026年10月には新築工事に着工予定です。

　地上51階、高さ213mのタワーマンションが建設されるB街区です。当初はA街区の完成後にB街区にある「日本橋郵便局」を移転・解体して新築工事に着手とされていましたが、現在は2028年2月着工予定となっているのためA街区の完成を待たずに着工します。

　C・D・E街区方面です。首都高の背後にあるビルは首都高地下化の工事のため解体され、首都高の一部も撤去されます。ここには首都高の地下ルートが建設され、完成後にはその上に広場等が整備されます。

■物件概要(A街区)■
事業名：日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業（A街区）
所在地：東京都中央区日本橋１丁目
交通：都営浅草線「日本橋」駅直結予定
　　　東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅
　　　東京メトロ半蔵門線「三越前」駅
用途：事務所、店舗、カンファレンス、駐車場等
階数：地上40階、地下4階
高さ：約205m
構造：S造一部 SRC造
敷地面積：約10,620㎡（以前の情報）
建築面積：約9,000㎡（以前の情報）
延床面積：約274,000㎡
事業者：日本橋一丁目東地区市街地再開発準備組合
事業協力者：東急不動産、三井不動産、日鉄興和不動産、清水建設
コンサルタント：日本設計
工期：2026年10月着工～2032年1月竣工予定

■物件概要(B街区)■
事業名：日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業（B街区）
所在地：東京都中央区日本橋１丁目
交通：都営浅草線「日本橋」駅直結予定
　　　東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅
　　　東京メトロ半蔵門線「三越前」駅
用途：住宅、店舗、サービスアパートメント、生活支援施設、駐車場等
総戸数：568戸
階数：地上51階、地下3階
高さ：約213m
構造：RC造
敷地面積：約5,450㎡（以前の情報）
建築面積：約3,800㎡（以前の情報）
延床面積：約110,000㎡
事業者：日本橋一丁目東地区市街地再開発準備組合
参加組合員：東急不動産、三井不動産、日鉄興和不動産
基本・実施設計：日本設計
施工者：－
工期：2028年2月着工～2032年3月竣工予定

▼日刊建設工業新聞（2024年4月9日）
日本橋一丁目東地区市街地再開発（東京都中央区）／都が組合設立認可

▼東京都：報道発表（2024年4月5日）
日本橋一丁目東地区市街地再開発組合の設立を認可します

▼日刊建設工業新聞（2023年12月15日）
日本橋一丁目東地区再開発（東京都中央区）／事業費２９００億円、２６年新築着工