イメージパース[出典：東急不動産]
新宿駅直結の「小田急百貨店 新宿本店」跡地の再開発「新宿駅西口地区開発計画」(地上48階、高さ258.15m)の完成予想図です。低層部と最上部に商業施設が入る新宿エリアで最も高い超高層ビルで、2029年9月下旬の竣工予定で建設されます。この記事では同再開発の概要や既存建物解体状況（2024年3月10日時点）、地図等を載せています。
新宿駅西口地区開発計画について
イメージパース[出典：現地看板を撮影]
新宿駅の西口エリアでは大規模な再開発が進行中で、図の左側では「新宿駅西口地区開発計画」(地上48階、高さ258.15m)、図の右側では「(仮称)新宿駅西南口地区開発事業 南街区」(地上37階、高さ225m、2028年度)の建設に向けて既存建物の解体工事が行われています。
「新宿駅西口地区開発計画」は「小田急百貨店 新宿店本館」跡地の再開発で、規模は地上48階、地下5階、高さ258.15m、敷地面積約8,060�屐柄澗痢�15,718.98�屐法�建築面積15,630.20�屐柄澗痢法�延床面積約25万1000�屐柄澗痢�279,057.38�屐砲箸覆辰討い泙后７�築主は小田急電鉄、東京地下鉄（共同事業者に東急不動産）、設計者は日本設計・大成建設設計共同体で2024年3月着工、2029年9月下旬の竣工予定です。
断面図（南北断面）[出典：東京都環境局]
フロア構成は低層部が商業施設、中高層部がオフィスフロアとなり、最上部には商業施設が計画されています。完成予想図を見ると最上部には展望スペースが設けられる可能性が高そうです。
配置図[出典：東京都環境局]
計画地はJR新宿駅西側隣接地で、南北に細長い敷地となっています。超高層棟は北側に配置され、基壇部の高さだけでも約80m〜100mとなります。
既存建築物の状況（配置図）[出典：東京都環境局]
計画地は小田急百貨店・モザイク通り・新宿ミロードがある場所で、新宿ミロード以外は解体工事が行なわれています。既存ビルの下にある小田急新宿駅の駅機能を維持したまま工事が行われます。
既存建物概要[出典：小田急電鉄]
「小田急百貨店 新宿店本館」は東京メトロが所有する「新宿地下鉄ビルディング」と小田急電鉄が所有する「新宿駅西口本屋ビル」に分かれており、「小田急百貨店 新宿店本館」としては2022年10月2日に営業終了して翌日の10月3日から解体工事が始まっています。「小田急百貨店 新宿店」としては2022年10月4日から隣の「新宿西口ハルク」に移転して営業を続けています。こちらの本館跡地はA区として小田急電鉄、東京メトロ、東急不動産の共同事業となっており、小田急電鉄が所有する敷地の一部と東急不動産が今後取得する計画建物の一部を等価交換契約が締結されています。
「新宿ミロード」の所有者は小田急電鉄で、「モザイク通り」と「モール2階」は2023年3月25日に営業終了して解体工事が行われています。一番南側の甲州街道沿いにある「新宿ミロード 本館」は現在も営業を続けていますが、2025年4月以降に解体着手予定となっています。こちらの跡地はB区で小田急電鉄の単独事業となります。
新宿駅西口駅前広場の整備イメージ[出典：内閣府]
計画地の西側にある新宿駅西口ロータリーやバスターミナルは、新宿グランドターミナル構想の実現に向けた基盤整備が行われ、歩行者優先の空間へ生まれ変わります。
2階・東西デッキ グランドシャフト[出典：東急不動産]
2階デッキ部分の完成予想図です。将来的には新宿駅上空に整備される東西デッキに繋がります。
イメージパース[出典：新宿区]
モザイク通りがあった場所の完成予想図です。
イメージパース[出典：新宿区]
甲州街道沿いにある「新宿ミロード 本館」も建て替えが行われます。モザイク通り跡地も含むこちらのB工区は地上8階、地下2階、高さ約50m、敷地面積約7,660�屐�延床面積約2万8000�屐�2029年度竣工予定となっています。
位置図
計画地位置図（広域）[出典：東京都環境局]
建設地はJR新宿駅に直結する西側隣接地で、小田急百貨店・モザイク通り・新宿ミロード（営業中）があった場所となっています。敷地内には小田急新宿駅があり、駅機能を維持しながら再開発が行われ新改札口の整備も行われます。
ここは新宿駅エリアの超高層ビル群の中ではJR、京王、都営地下鉄、メトロの各駅に近い、交通の便が最も良いエリアと言える場所となっています。また、同再開発の高さ258.15mは「東京都庁第一本庁舎」(地上48階、最高高さ243.4m）を抜いて、新宿駅エリアでは最も高い超高層ビルになります。
既存建物解体状況
2024年3月10日に南西側から撮影した解体工事中の「小田急百貨店 新宿店本館」です。こちらがA区で、新宿駅エリアでは最も高い超高層ビル「新宿駅西口地区開発計画」(地上48階、258.15m)が建設されます。
手前の西口駅前広場では仮設構台・スロープの設置工事が進められていました。
東京都都市整備局のHPで公開されている新宿駅直近地区土地区画整理事業の工事についてを見ると、この構台は左側の新宿駅側に伸びるようです。
「新宿エルタワー」のデッキから撮影。
「小田急百貨店 新宿店本館」の解体工事が進んだことで、「ルミネエスト新宿」の全景が見えるようになったりと景色が随分と変わっていますが、数年後には巨大な超高層ビルが建設されてさらに景色が変わります。
タワークレーンの足元にズームです。駅機能を維持するため、駅への動線がころころと変わることになりそうです。
「小田急百貨店 新宿店」として営業している「新宿西口ハルク」のデッキから撮影。ここに新宿駅があるとは思えない光景になっています。
「新宿西口ハルク」と「小田急百貨店 新宿店本館」を繋いでいたデッキは撤去されています。
デッキが撤去されたのと「小田急百貨店 新宿店本館」の解体工事が進んだことで、全然違う場所に来たかのように感じる景色になっています。
北東側の新宿アルタ前からJRの線路越しに撮影。ここにあった建物本体は見えなくなっています。
これからしばらくは地上部から見てもあまり変化のない日々が続きそうです。
地図
物件概要
建築計画のお知らせです。着工予定は2024年1月上旬となっていますが、東急不動産が共同事業者として正式に参画することが発表されたニュースリリースで2024年3月着工となっています。
■物件概要（A区）■
事業名：新宿駅西口地区開発計画
所在地：東京都新宿区西新宿三丁目および西新宿一丁目各地内
交通：JR・都営・東京メトロ・京王・小田急「新宿」駅
用途：商業・事務所・駅施設 等
階数：地上48階、塔屋1階、地下5階
高さ：258.15m（最高258.15m）
構造：鉄骨造（一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造）
基礎工法：パイルドラフト基礎（地中連続壁・杭と直接基礎の併用基礎）
敷地面積：約8,060�屐柄澗痢�15,718.98�屐�
建築面積：15,630.20�屐柄澗痢�
延床面積：約25万1000�屐柄澗痢�279,057.38�屐�
建築主：小田急電鉄、東京地下鉄（共同事業者：東急不動産）
設計者：日本設計・大成建設設計共同体
施工者：−
工期：2024年3月着工〜2029年9月下旬竣工予定
出典
▼東急不動産：ニュースリリース（2024年2月8日）
新宿駅西口地区開発計画における東急不動産の正式参画について
▼東急不動産：ニュースリリース（2022年2月9日）
新宿駅西口地区開発計画における新たな共同事業者参画に係るお知らせ
▼小田急電鉄：ニュースリリース（2022年9月29日）
新宿駅西口地区開発計画における既存建物解体工事への着手に係るお知らせ
▼新宿区：新宿区景観まちづくり審議会（2020年10月21日）
第70回新宿区景観まちづくり審議会
※ 【報告2】（仮称）新宿駅西口地区開発事業について
▼内閣府：国家戦略特区（2020年9月4日）
第18回 東京都都市再生分科会 配布資料
※ 資料７ 都市再生特別地区（新宿駅西口地区）都市計画（素案）の概要
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