イメージパース[出典：札幌市]
札幌駅前となる札幌西武跡地で計画されている「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」の最新の完成予想図が公開されました。当初は高層部にホテルが入る地上35階、高さ約200mの超高層ビルが計画されていましたが、建設費高騰によりホテルは断念して地上32階、高さ約165mへ規模縮小となっています。同ビルの低層部はヨドバシカメラなどの商業施設となり、中高層部はオフィスフロアとなります。この記事では同再開発の概要や現況、地図等を載せています。
札幌駅南口北4西3地区について
イメージパース[出典：札幌市]
規模縮小前の「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」の完成予想図です。この完成予想図が公開されたときの規模は地上35階、地下6階、高さ約200m、延床面積約21万200�峙�模でしたが、円安による資材高騰や人件費の上昇で建設費が3〜4割程度増額することから、高層部で計画していた高級ホテルは断念し、地上32階、地下5階、高さ約165mへ大きく規模縮小しています。
事業者は札幌駅南口北4西3地区市街地再開発準備組合（代表者：ヨドバシホールディングス）で平和不動産が地権者として準備組合に加入しており、2024年度に既存建物の解体開始し、2025年度着工、2028年度の竣工予定となっています。
断面イメージ[出典：平和不動産]
規模縮小前の断面図です。商業施設となる低層棟の高さ60mなどは変わらないとのことですが、中央にある1〜8階の吹抜け空間のガレリアがこのまま整備されるのかは不明です。現在の計画では高層部の宿泊滞在となってるホテルを削ったような構成となっています。
地下ネットワーク整備[出典：札幌市]
地下ネットワーク図です。紫色部分が既存の通路で、そこに新たに北条5条地下通路と、西三丁目線地下通路、そして地区内貫通通路が整備されます。地下通路についての続報はありませんが、大きな変更はないかと思います。
令和5年12月15日から令和5年12月28日まで同再開発における事業計画の縦覧が行われているので、週明けには建設系新聞社に情報が掲載されるかもしれません。もし新たな情報が入ればこの記事に追加して行こうと思っています。
位置図
位置図[出典：平和不動産]
計画地はJR札幌駅の真正面で旧札幌西武跡地を含む四方が道路に囲まれた区画となっています。
事業の実施区域位置図(広域)[出典：札幌市]
計画地の西側は札幌駅前通に面しており、その地下には地下鉄南北線「さっぽろ」駅があります。
札幌は雪国ということもありJR「札幌」駅から、この図に入りきっていない「すすきの」駅まで地下通路が続いていることから、JR「札幌」駅、市営地下鉄「さっぽろ」「大通」「すすきの」駅に地下通路経由で接続します。
2021年11月6日に位置図と同じような方向から撮影した札幌駅方面です。この空撮の矢印を入れたあたりが「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」の計画地です。
赤い網掛けをした場所が計画地で、その右上が札幌駅がある駅ビルとなっており、札幌駅の目の前ということがよくわかります。
その駅ビルである「JRタワー」(地上38階、高さ173m)の右側では「(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区第一種市街地再開発事業」(地上43階、高さ約245m)が建設予定となっていますが、こちらも建設費高騰により計画の見直しが報道されています。
現況
2023年6月25日に札幌駅前通がある北西側から撮影した「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」(地上32階、高さ約165m)の計画地です。
北東側から撮影。駐車場となっている場所にはレンガ調の西武百貨店札幌店がありました。
南西側から撮影。完成予想図を見た感じからすると札幌駅側がヨドバシカメラとなり、こちら側は一般の商業施設になるのではと思っています。
「JRタワー」の展望室から見下ろした「(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業」の計画地です。当初はこの展望室を遥かに超える高さ200mの超高層ビルが計画されていましたが、高さ約165mに規模縮小となったことで、ある程度はこの眺望は守られることになりそうです。ただ、隣で計画されている「(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区第一種市街地再開発事業」(地上43階、高さ約245m)にも展望室が入る予定のため、そちらが開業するとこちらの展望室はレストラン等に用途変更もあり得るのでは？と思っています。
建設費高騰により大幅な規模縮小となりましたが、これは円安等による資材高騰の他に、北海道新幹線の札幌延伸やラピダスによる千歳の半導体工場の建設といった超大規模な工事が重なったことにより、建設機械や人手不足となり高騰しているとのことです。
地図
物件概要
事業名：(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業
所在地：北海道札幌市中央区北４条西３丁目
交通：JR「札幌」駅
地下鉄南北線・東豊線「さっぽろ」駅
用途：業務、商業、駐車場等
階数：地上32階、地下5階
高さ：約165m
敷地面積：−
建築面積：−
延床面積：−
建築主：札幌駅南口北４西３地区市街地再開発準備組合（代表者：ヨドバシホールディングス）
工期：2025年度着工〜2028年度竣工予定
出典
▼日本経済新聞（2023年11月10日）
札幌のヨドバシ再開発ビル、35階→32階建てに 28年完成
▼北海道新聞（2023年9月13日）
札幌西武跡、３５→３１階に 再開発ビル、２５年度着工
▼平和不動産（2022年4月6日）
「北４西３地区第一種市街地再開発事業」都市計画決定のお知らせ
▼札幌市：事業地区一覧 （2023年12月15日更新）
北4西3地区
▼札幌市：札幌駅交流拠点のまちづくり（2022年4月13日更新）
（仮称）札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業 環境影響評価書
※縦覧 令和4年3月15日から4月13日まで
▼札幌市：都市計画の決定・変更のお知らせ（令和3年度）（2022年3月8日）
北4西3地区 説明資料
- カテゴリ
- 札幌市
