日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業が2026年10月に着工へ！A街区のオフィスビルが高さ240mから高さ205m、B街区のタワマンが高さ225mから高さ213mへ規模縮小 : 超高層マンション・超高層ビル

将来完成予想図[出典：東京都]

　日本橋で計画されている「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」において、事業計画書の縦覧手続きが開始されたことが建設通信新聞や日刊建設工業新聞に掲載されました。今までの情報ではA街区が地上40階、高さ約240mのオフィスビルとB街区が地上52階、高さ約225mのタワーマンションとなっていましたが、A街区が地上40階、高さ205m、B街区が地上51階、高さ213mと低くなっています。そのためこの完成予想図より低くなります。2024年度以降に既存建物の解体に着手し、A街区は2026年10月、B街区は2028年2月から新築工事に着工予定となっています。この記事では同再開発の概要や現況、地図等を載せています。

配置計画図[出典：東京都]

　「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」はA街区～E街区まで分かれた、施工区域約3.6ha、総延床面積約38.4万㎡、総事業費2942億4100万円となる超大規模再開発です。

　A街区の規模は地上40階、地下4階、高さ205m、延床面積約27万4000㎡となっています。以前の情報では高さ約240mでしたが、延床面積はそのままに高さが大きく削られているため、恐らく塔屋部分が大幅にカットされたものと思われます。

　B街区の規模は地上51階、地下3階、高さ213m、延床面積約11万㎡となっています。以前の情報では地上52階、高さ約225m、延床面積約12万㎡、総戸数約670戸だったのでこちらは規模縮小となります。

　C・D・E街区は首都高地下化に関連した場所となっており、C街区は平屋建て延床面積約50㎡、D街区は地上2階、延床面積約150㎡、E街区は地上2階、延床面積約250㎡の小規模な公共・公益施設が建設されます。

　事業者は日本橋一丁目東地区市街地再開発準備組合で東急不動産、三井不動産、日鉄興和不動産、清水建設が事業協力者として参画しています。今後は設立認可と権利変換手続きを経て、2024年度以降から既存建物の解体工事に着手します。

　各街区の工期はA街区が2026年10月着工、2032年1月竣工予定、B街区が2028年2月着工、2032年3月竣工予定、C・D・E街区は2037年4月着工、2038年6月竣工予定となっています。C・D・E街区は首都高地下化の完了後に新築工事に着手しするため工期が随分と先になっています。

断面図[出典：東京都]

　A・B街区の以前公開された断面図です。A街区はオフィスがメインで低層部には商業施設やカンファレンス施設が入ります。

　B街区は住宅(約568戸)のタワーマンションで、低層部には医療・子育ての生活支援施設が入り、中層部にはサービスアパートメント、中高層部には住宅は国際水準の居住施設（国家戦略住宅）が入ります。日刊建設工業新聞の記事によると分譲住宅も含まれるとのことです。

断面図[出典：東京都]

　計画に変更がなければA街区は昭和通りの下を通る都営浅草線「日本橋」駅と直結となります。また、A街区は高さ240mから205mへと35mも低くなっていますが、塔屋部分がななり高かったのでこの部分が削られるものと思われます。

平面及び断面イメージ[出典：東京都]

　C・D・E街区の平面及び断面イメージです。この辺りでは首都高速道路日本橋区間地下化事業に用地を提供することになり、首都高が地下に潜るルートの上には人工基盤が構築され広場が整備されます。上空の江戸橋JCTは一部撤去され、周辺のビルも解体されます。

将来完成予想図[出典：東京都]

　C・D・E街区の完成予想図です。江戸橋JCTが一部撤去されるため大きく景色が変わりますが、完成するのは首都高地下化完了後のため完成予定は2038年6月で約15年度となっています。

計画地位置図(詳細)[出典：東京都]

　現在の各街区内には複数の建物があり、街区内で一番大きな建物はB街区の計画地にある「日本橋郵便局」となっています。

計画地位置図(広域)[出典：東京都]

　計画地は都営浅草線「日本橋」駅の目の前で駅直結予定となっています。

　2020年12月18日にヘリから撮影した日本橋方面です。赤い網掛けをした場所が「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」のA・B街区となっています。手前に高さ205mの超高層オフィスビル、奥に高さ213mのタワーマンションが建設されます。

　東京駅側から撮影。撮影時は既存ビルの解体前でしたが手前は同再開発とデッキで接続予定の「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」(地上52階、高さ284m)の建設地で、現在は地上部の建設が始まっています。

　昭和通りと永代通りが交差する江戸橋一丁目交差点から見た「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」の計画地です。こちらはA街区側で、2024年度から解体工事が始まり、2026年10月には新築工事に着工予定となっています。

　地上51階、高さ213mのタワーマンションが建設されるB街区方面です。以前の情報ではA街区の完成後にB街区にある「日本橋郵便局」が移転・解体となり新築工事に着手とされていましたが、今回の情報では2028年2月に新築工事に着工予定となっているため、A街区の完成を待たずに工事が始まるようです。

　C・D・E街区方面です。首都高の背後にあるビルは首都高地下化の工事のため解体され、高架の一部も撤去され、首都高地下化の完了後には広場等が整備されます。

■物件概要(A街区)■
事業名：日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業（A街区）
所在地：東京都中央区日本橋１丁目
交通：都営浅草線「日本橋」駅直結予定
　　　東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅
　　　東京メトロ半蔵門線「三越前」駅
用途：業務、商業、カンファレンス、駐車場等
階数：地上40階、地下4階
高さ：約205m
構造：S造一部 SRC造
敷地面積：約10,620㎡（以前の情報）
建築面積：約9,000㎡（以前の情報）
延床面積：約274,000㎡
事業者：日本橋一丁目東地区市街地再開発準備組合
事業協力者：東急不動産、三井不動産、日鉄興和不動産、清水建設
コンサルタント：日本設計
工期：2026年10月着工～2032年1月竣工予定

■物件概要(B街区)■
事業名：日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業（B街区）
所在地：東京都中央区日本橋１丁目
交通：都営浅草線「日本橋」駅直結予定
　　　東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅
　　　東京メトロ半蔵門線「三越前」駅
用途：住宅、サービスアパートメント、生活支援施設、駐車場等
総戸数：568戸
階数：地上51階、地下3階
高さ：約213m
構造：RC造
敷地面積：約5,450㎡（以前の情報）
建築面積：約3,800㎡（以前の情報）
延床面積：約110,000㎡
事業者：日本橋一丁目東地区市街地再開発準備組合
事業協力者：東急不動産、三井不動産、日鉄興和不動産、清水建設
コンサルタント：日本設計
工期：2028年2月着工～2032年3月竣工予定

▼建設通信新聞（2023年12月15日）
日本橋一丁目東再開発/事業費は2942億/26年10月から順次着工

▼日刊建設工業新聞（2023年12月15日）
日本橋一丁目東地区再開発（東京都中央区）／事業費２９００億円、２６年新築着工