イメージパース[出典：港区議会]
JR品川駅西側隣接地の大規模再開発「品川駅街区地区」の地区計画の変更（案）の資料が港区議会より公開されました。京急品川駅やJRの線路上空も含むエリアの再開発で、地上28階、高さ150mの巨大な船の形をした超高層ビルが建設されます。この記事では同再開発の概要や現況、地図等を載せています。
品川駅街区地区について
イメージパース[出典：港区議会]
「品川駅街区地区」は東日本旅客鉄道（JR東日本）が事業者となる北街区と、京浜急行電鉄が事業者となる南街区に分かれた大規模再開発で、巨大な船の形をした超高層ビルになります。
船首に吸い込まれる電車と線路が描かれていますが、京急品川駅が建物内に配置されます。また、ビルの西側は第一京浜となっており、建設される超高層ビルの前に整備される大規模な国道上空デッキに接続する計画にもなっています。
配置図[出典：港区議会]
北街区はJR品川駅前に位置しており、規模は地上28階、地下3階、高さ約150m、敷地面積約1万4700�屐�延床面積約16万5000�屬箸覆辰討い泙后�事業主体は東日本旅客鉄道、基本設計はJR東日本建築設計・日本設計・日建設計JVで2025年度着工、2030年度の竣工予定です。
南街区は現在の京急品川駅や京急本線がある場所で、南-aと南-bに分かれています。南-aは南北に長細い敷地で北側に超高層オフィスビル、南側にホテルが配置され、南-bは小規模なビルとなります。
南-aの規模は地上28階、地下2階、高さ約150m、敷地面積約1万7300�屐�延床面積約20万1000�屐∋�業主体は京浜急行電鉄、基本設計は日建設計で2025年度着工、2036年度竣工予定となっています。
南-bの規模は地上9階、地下1階、高さ約47m、敷地面積約1,500�屐�延床面積約8,300�屐∋�業主体は京浜急行電鉄、基本設計は日建設計で2030年度着工、2032年度竣工予定となっています。
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断面図[出典：港区議会]
北街区は低層部に店舗、駅施設、情報発信施設、中高層部に事務所が配置されます。
南街区の南-aは低層部に店舗、駅施設、ビジネス協働支援施設、ビジネス交流施設、中高層部に事務所(北側)、宿泊施設(南側)が配置されます。南-bは店舗と事務所、屋上広場で構成されます。
断面図[出典：内閣府]
建物内には南北貫通通路、北側自由通路、中央自由通路、南側自由通路や広場が整備されます。
多様な交通モードの位置関係[出典：内閣府]
同再開発により、リニア中央新幹線、地下鉄新駅、JR・京急線、駅前広場、路線バス・タクシー等の乗降場をシームレスにつなぐエレベータ―やエスカレーター、階段等の立体的な歩者動線が整備され、交通結節機能が強化されます。
図の中央自由通路となっている場所が現在の品川駅の改札前で、赤い枠線内が今回の再開発で建設される場所となります。中央自由通路は延伸され、京急線の改札が北側と南側の両側に配置されることになります。
ダイバーシティプラットフォームの全体像・機能配置イメージ[出典：内閣府]
低層部の緑色部分には約1,500�屬両霾麋�信施設、青色部分には約2,000�屬離咼献優攻�働支援施設、赤色部分には約5,000�屬離咼献優晃鯲�施設を配置し、新たな価値・文化を創出・発信するダイバーシティプラットフォームが構築されます。
また、北街区には北口歩行者広場や北口テラスが整備され、JR品川駅の北口改良によって建設される駅ビルにも繋がります。
北口歩行者広場のイメージ[出典：内閣府]
JR品川駅の北側に整備される北口歩行者広場の完成予想図です。この下にはJRの線路があります。
北口歩行者広場のイメージ[出典：内閣府]
北口歩行者広場から見た北街区です。低層部の屋外に人がいる場所が北口テラスになります。
北口歩行者広場のイメージ[出典：港区議会]
北口歩行者広場から見上げた同再開発によって建設される超高層ビルです。こちら側から見ると船といった感じはありません。
北口テラスのイメージ[出典：内閣府]
北口テラスの完成予想図です。港南の超高層ビル群を眺められる場所になります。
北側由通路周辺のイメージ[出典：内閣府]
北口テラスの下には東西方向に通り抜けられる北側由通路が整備されます。
中央屋上広場のイメージ[出典：内閣府]
南街区の中央に整備される中央屋上広場の完成予想図です。
中央屋上広場のイメージ[出典：内閣府]
中央屋上広場には緑あふれる空間も整備されます。
南屋上広場のイメージ[出典：内閣府]
南端に整備される南屋上広場の完成予想図です。品川駅南側の景色を望める場所となります。
国道上空デッキ（北側）のイメージ[出典：内閣府]
同再開発は第一京浜上空に整備される国道上空デッキと繋がります。
デッキレベルとダイバーシティプラットフォームをつなぐ立体回遊空間のイメージ[出典：内閣府]
南街区(南-a)に整備される立体回遊空間の完成予想図です。交流の機会をもたらすダイバーシティプラットフォームになります。
イメージパース[出典：内閣府]
西側から見た超高層ビル部の完成予想図です。左が北街区で右が南街区です。
イメージパース[出典：港区議会]
南東側から見ると完全に船の形となっていることがわかります。船首部分のビルはホテルになります。
イメージパース[出典：港区議会]
南西側から見るとあまり船といった感じはしないようですが、船首に電車が出入りするところを見ることができるようになります。
位置図
位置図[出典：港区議会]
北街区はJR品川駅の高輪口(西口)前のロータリーがあった場所とその北側、そして線路がある場所となっており、南街区は京急品川駅と京急本線の線路がある場所となっています。建物内には京急品川駅配置され駅直結となり、JR品川駅やこれから建設される東京メトロ南北線の新駅にも直結します。
高輪ゲートウェイ駅エリアの区域1〜区域4まで再開発ビルが建設中ですが、今後は区域5、区域6でも再開発が行われ高輪ゲートウェイ駅方面から品川駅まで超高層ビルが並びます。また、南側の「品川浦周辺地区（品川駅南地区）」でも大規模な再開発が計画されているようなので、約2キロに渡って超高層ビルが連なることになりそうです。
配置イメージ[出典：GoogleMapに加筆]
「品川駅街区地区」のだいたいの位置に赤い網掛けをしました。
配置イメージ[出典：GoogleMapに加筆]
線路や駅がある場所が計画となっています。
現況
2023年11月3日に撮影した「(仮称)品川駅街区地区北街区新築計画」(地上28階、高さ約150m)の計画地方面です。こちらの事業者はJR東日本となっています。線路上空では人工地盤の建設工事が進んでいます。
第一京浜に架かる歩道橋から撮影したJR品川駅方面です。駅舎の2階部分の解体工事が進んでいます。この辺りまでが北街区で、タクシーが並んでいる場所も敷地に含まれるようなので、先ほどの人工地盤がある場所にロータリーが移動することになりそうです。
ちなみにJR品川駅側は「品川駅北口改良・駅ビル整備」として地上10階、地下1階、最高高さ58.21�屐�延床面積5万780.24�屬留悒咼襪�建設されます。
歩道橋から撮影した「(仮称)品川駅街区地区南街区新築計画」(地上28階、高さ約150m)方面です。ここから先が南街区で、この辺りに南-aの超高層棟が建設されます。
以前撮影した南街区の南端あたりです。この辺りからだと巨大な船のデザインをした超高層ビルの全景を見ることができそうです。
地図
物件概要（北街区）
事業名：(仮称)品川駅街区地区 北街区新築工事
所在地：東京都港区高輪３丁目・港南２丁目の一部
交通：JR各線「品川」駅
京急本線「品川」駅
用途：事務所、店舗、駅施設、駐車場等
階数：地上28階、地下3階
高さ：約150m
敷地面積：約14,700��
建築面積：−
延床面積：約165,000��
事業主体：東日本旅客鉄道
基本設計：JR東日本建築設計・日本設計・日建設計JV
工期：2025年度着工〜2030年度竣工予定
物件概要（南街区）
事業名：(仮称)品川駅街区地区 南街区新築工事
所在地：東京都港区高輪３丁目・港南２丁目の一部
交通：JR各線「品川」駅
京急本線「品川」駅
用途：事務所、店舗、宿泊施設、集会場、駅施設、駐車場等（南-a）
事務所、店舗、駐車場、駐輪場等（南-b）
階数：地上28階、地下2階（南-a）
地上9階、地下1階（南-b）
高さ：約150m（南-a）
約47m（南-b）
敷地面積：約17,300�屐米�-a）
約1,500�屐米�-b）
建築面積：−
延床面積：約201,000�屐米�-a）
約8,300�屐米�-b）
事業主体：京浜急行電鉄
基本設計：日建設計
工期：2025年度着工〜2036年度竣工予定（南-a）
2030年度着工〜2032年度竣工予定（南-b）
出典
▼港区議会：建設常任委員会（2023年11月6日）
資料7_品川駅周辺地区地区計画の変更（案）について (PDF 2,624KB)
▼東日本旅客鉄道：ニュースリリース（2023年8月29日）
品川駅街区地区における開発計画について
▼内閣府：第26回 東京都都市再生分科会 配布資料（2023年8月25日）
資料１ 都市再生特別地区（品川駅街区地区）都市計画（素案）の概要
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