イメージパース[出典：横浜市]
横浜の赤レンガ倉庫近くに建設される「(仮称)横浜市中区海岸通計画」(地上21階、高さ約99.9m)の完成予想図です。オフィスビルの建設地は「横浜ビル」の跡地で、手前は既存の「横浜郵船ビル」で一部解体・改築を行いホテルとして保全活用されます。この記事では同再開発の概要や既存建物解体状況、地図等を載せています。
(仮称)横浜市中区海岸通計画について
イメージパース[出典：横浜市]
「(仮称)横浜市中区海岸通計画」は横浜赤レンガ倉庫近くの「神奈川県警本部」西側の再開発で、高層棟(A-1地区)、保存建物(A-2地区)、低層棟(A-3地区)の3つの建物に分かれた再開発となっています。
高層棟の規模は地上21階、塔屋1階、地下1階、高さ約99.9m、敷地面積約5,000�屐�建築面積約3,600�屐�延床面積約7万2800�屐∋�業者は日本郵船と三菱地所、設計者は三菱地所設計で2022年から既存建物の解体工事に着手しており、2024年3月1日には新築工事に着工、2027年4月30日の竣工予定となっています。
配置図[出典：横浜市]
保存建物となっている場所がA-2地区で、歴史的建造物に位置付けられている「横浜郵船ビル」が保存活用されます。極力現状維持されますが海側の低層部の一部は解体・改築が行われバンケットルームが配置されます。規模は地上7階、地下1階、高さ約26m、延床面積約7,400�屬妊曠謄襪箸靴突�用されます。
低層棟となっている場所がA-3地区で、地上2階、塔屋1階、高さ約16m、延床面積約1,200�峙�模のホテルの付帯施設となります。
断面構成図[出典：横浜市]
A-1地区のフロア構成は1階が商業施設、2階が博物館、そして3〜21階がオフィスフロアとなり、「横浜郵船ビル」に入っていた休館中の「日本郵船歴史博物館」が移転します。
イメージパース[出典：横浜市]
海側低層部の完成予想図です。当初の案から柱の本数を減らして港湾側への視線の抜け及び水際線プロムナードへの引き込みが行われます。
イメージパース[出典：横浜市]当初の案では船の係留に使用するビットが手すりの外側となっていましたが、手すりの内側に保存することで歩行空間が拡幅されています。
イメージパース[出典：横浜市]
A-2地区で保存・活用される「横浜郵船ビル」の海側低層部です。一部解体・改築が行われバンケットルームが配置され、目の前には広場が整備されます。
イメージパース[出典：横浜市]
A-1地区のエントランス部分です。こちらも柱の本数を減らすなど当初案から変更が入っています。
イメージパース[出典：横浜市]
これにより低層ピロティが開放的な軒下空間となります。
イメージパース[出典：横浜市]
海岸通り沿いの低層部です。こちらも柱の配置が当初案より変わっており、ガラス周りのデザインも変更されています。
イメージパース[出典：横浜市]
夜景バージョンの完成予想図です。保存・活用される「横浜郵船ビル」からの連続性ある景観に寄与する計画となっています。
位置図
位置図[出典：横浜市]
計画地はみなとみらい線「馬車道」駅の北東側、「日本大通り」駅の北西側の海岸通エリアとなっています。北東側には横浜赤レンガ倉庫、図には入っていませんが右上には横浜港大さん橋もあり、散歩コースにもなる場所に位置しています。
既存建物解体状況
2023年10月11日に南東側から撮影した「横浜ビル」の跡地で、2024年2月29日までの工期で地下躯体・杭の解体工事が大成建設を施工者として行われています。
左の「横浜郵船ビル」は保存・活用され、こちら側には「(仮称)横浜市中区海岸通計画」(地上21階、高さ約99.9m)の高層棟が建設されます。
「横浜ビル」の地下部の解体工事が行なわれている仮囲いの中です。
2024年3月1日から新築工事の着工予定となっていますが、まだ建築計画のお知らせは見当たりませんでした。
隣のビルは「神奈川県警察本部」(地上20階、91.8m)で、これよりも少し高いオフィスビルになります。
保存・活用される「横浜郵船ビル」です。
1936年竣工のギリシャ・コリント式のビルとなっており、現在は休館中ですが「日本郵船歴史博物館」が入っていました。
海側から撮影。こちらから見ると普通のビルで、上の写真と同じビルとは思えない外観となっています。
「横浜郵船ビル」の一部解体・改築が行われるのはこちらの海側となります。
高層棟が建設される「横浜ビル」の跡地側です。
海沿いに見えている船を係留するビットは保存され、水際線の歴史を身近に感じる空間になります。
この「横浜ビル」の跡地と保存・活用される「横浜郵船ビル」を合わせて「(仮称)横浜市中区海岸通計画」の計画地になっています。
隣には「神奈川県警察本部」(地上20階、91.8m)があり、高さ約100mの「(仮称)横浜市中区海岸通計画」の高層棟が並びます。
「横浜ランドマークタワー」も入れて撮影。
その「横浜ランドマークタワー」の展望室から撮影。矢印を入れた場所が「(仮称)横浜市中区海岸通計画」です。
今は計画地が見えていますが、直線状にある手前の工事現場では東急不動産等によるタワーマンション「北仲通北地区B-1地区計画」(地上40階、高さ150m)が建設されるため見えなくなりそうです。
「(仮称)横浜市中区海岸通計画」の計画地にズームです。
「ザ・タワー 横浜北仲（横浜北仲ノット）」(地上58階、高さ199.95m)の46階にある無料展望室から見下ろした「(仮称)横浜市中区海岸通計画」の計画地です。
こちらからは視界を遮られることなくビルを見ることができます。
地図
物件概要
計画名：(仮称)横浜市中区海岸通計画 高層棟
所在地：神奈川県横浜市中区海岸通３丁目9番4号
交通：みなとみらい線「馬車道」駅
用途：店舗、展示場、事務所
階数：地上21階、塔屋2階、地下1階
高さ：約99.9m
敷地面積：約5,000��
建築面積：約3,600��
延床面積：約72,800��
事業者：日本郵船、三菱地所
設計者：三菱地所設計
施工者：−
工期：2024年3月1日着工、2027年4月30日竣工予定
供用時期：2027年予定
出典
▼横浜市：環境アセスメント(2022年12月12日)
（仮称）横浜市中区海岸通計画に係る配慮市長意見見解書
▼横浜市：横浜市都市美対策審議会(2023年9月19日)
第71回横浜市都市美対策審議会景観審査部会議事録（令和5年6月30日開催）
※ 資料 議事４（PDF：6,365KB）
▼横浜市：横浜市都市美対策審議会(2022年10月28日)
第68回横浜市都市美対策審議会景観審査部会議事録（令和4年8月29日開催）
※ 資料 議事３（PDF：38,937KB）
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