高さ日本一！385mの超高層ビル「Torch Tower（トーチタワー）」が2023年9月27日に着工 : 超高層マンション・超高層ビル

外観イメージ[出典：三菱地所]

　高さ日本一の超高層ビルとなる「Torch Tower（トーチタワー）」(地上62階、高さ約385m)が2023年9月27日に起工式を執り行い着工したことが三菱地所より発表されました。同ビルは低層部に商業施設や2,000席級のホール、中層部に基準階約2,000坪のオフィス、高層部にウルトララグジュアリーホテルの「ドーチェスター・コレクション」と賃貸レジデンス、そして最上部に展望施設が入る複合施設になります。この記事では同ビルの概要やトーチタワー着工までの現地の様子、地図等を載せています。

外観イメージ[出典：内閣府]

　「Torch Tower（トーチタワー）」は東京駅日本橋口前の「TOKYO TORCH（トウキョウトーチ）」街区に建設される高さ日本一となる超高層ビルで、規模は地上62階、地下4階、高さ約385m、敷地面積3万1400㎡(TOKYO TORCH全体)、建築面積1万5400㎡、延床面積55万3000㎡となっています。建築主は三菱地所、設計者は三菱地所設計、施工者は清水建設で2023年9月27日着工、2028年3月末の竣工予定です。
※ 三菱地所のニュースリリースの本文では高さ約390m、事業概要では385mとなっており、過去の完成予想図を比較すると低くなっているため385mを正としています。

　図の左下は2021年6月末に竣工した「常盤橋タワー」(地上40階、高さ約212m)、右下の小さなビルは2022年3月末に竣工した「銭瓶町ビルディング」(地上9階、高さ約53m)となっています。また、「常盤橋タワー」と「トーチタワー」の間は大規模広場の地下に変電所が整備される変電所棟となっています。

用途構成図[出典：三菱地所]

　「トーチタワー」のフロア構成は地下1階～6階が店舗、3階～6階の一部がエンタメホール(約2000席)、7階～52階が基準階約2,000坪のオフィスフロア、53階～58階がウルトララグジュアリーホテルの「Dorchester Collection（ドーチェスター・コレクション）」、59階～60階がラグジュアリー賃貸レジデンス、そして61階～屋上が屋外空間併設の展望施設となります。

　59階～60階に入る賃貸レジデンスは高さは350mを超えていることが予想されるため「麻布台ヒルズ森JPタワー」(地上64階、高さ325.49m)の54階～64階に入る「アマンレジデンス東京」を超えて高さ日本一の住宅フロアになります。また、最上部に入る展望施設は東京スカイツリーに次ぐ高さ日本2位の展望台になります。

外観イメージ[出典：三菱地所]

　「Torch Tower（トーチタワー）」の高層部の完成予想図です。大きく口を開けている部分はウルトララグジュアリーホテルの「Dorchester Collection（ドーチェスター・コレクション）」のロビー「SKY HILL」です。

SKY HILL イメージ[出典：三菱地所]

　その「SKY HILL」は地上55階、高さ300m超に位置しており、自然を五感で楽しむことができるオアシスになります。

　ホテルの延床面積は約2万1400㎡、総客室数は110室(予定)で2028年度の開業予定となっており、ホテル内にはオールデイダイニング、スペシャリティレストラン、バンケット、プール、スパ、フィットネスジムが併設されます。

SKY HILL イメージ[出典：三菱地所]

　「Dorchester Collection（ドーチェスター・コレクション）」とは、象徴的なホテルをコレクションする世界有数のウルトララグジュアリーホテルブランドで、現在は世界5つの都市（ロンドン、パリ、ミラノ、ローマ、ロサンゼルス）に9つのホテルがあり、今年の11月には中東で初となる「The Lana, Dubai」がドバイにオープンします。アジアでは「トーチタワー」が初となります。

Torch Tower（トーチタワー）客室イメージ

客室イメージ[出典：三菱地所]

　ホテルの客室は56階～58階に配置され、59～60階はホテルとサービス連携する約50室の大手町・有楽町・丸の内エリアでは初の賃貸レジデンスになります。

低層部イメージ[出典：三菱地所]

　「Torch Tower」の低層部には全長約2キロ、約5000㎡の大規模な空中遊歩道が配置され、右側の円形部分の屋上には空中遊歩道の終着地となる約2,500㎡の屋上庭園が整備されます。その円形部分の3～6階が約2000席の大型エンタメホールとなります。

TOKYO TORCH Park 全景[出典：三菱地所]

　「Torch Tower」と「常盤橋タワー」の間に整備される約7,000㎡の大規模広場「TOKYO TORCH Park」の完成予想図です。この広場の地下に変電所が整備されます。

開発ステップ図[出典：三菱地所]

　「TOKYO TORCH（トウキョウトーチ）」では街区内の下水ポンプ所及び変電所といったインフラの機能を維持しながら4棟のビル開発を行うため、解体・建設を順次行うステップ開発が行われています。

　下水ポンプ所を「下水道局棟(銭瓶町ビルディング)」(2022年3月末竣工)の地下に新たに建設することで機能を維持しながら施設更新し、現在はSTEP4の「Torch Tower（トーチタワー）」の新築工事に着手した段階となっています。

TOKYO TORCH（トウキョウトーチ）配置図(再開発前)

配置図(再開発前)[出典：三菱地所]

　再開発前の配置図です。

TOKYO TORCH（トウキョウトーチ）配置図(再開発後)

配置図(再開発後)[出典：三菱地所]

　再開発後の配置図です。「常盤橋タワー」と「銭瓶町ビルディング」は既に完成しています。

　2014年に完成した大阪の「あべのハルカス」が最近まで日本の超高層ビルの高さ1位でしたが、今年完成した「麻布台ヒルズ森JPタワー」が新たに高さ1位となりました。そして今度はその高さを「Torch Tower（トーチタワー）」が抜くこととなり、さらには第二六本木ヒルズの建設もあって日本の超高層ビル高さランキングのTOP5が次々に入れ替わります。現在判明している計画も含めた将来の日本の超高層ビル高さランキングTOP5をまとめました。

5位：横浜ランドマークタワー（296.33m）

■物件概要■
名称：横浜ランドマークタワー
所在地：神奈川県横浜市西区みなとみらい２丁目2-1
階数：地上70階・塔屋3階・地下3階
高さ：296.33m
延床面積：392,884.85㎡
建築主：三菱地所
設計者：三菱地所
施工者：横浜ランドタワー新築工事建築工事共同企業体（大成建設・鹿島建設・大林組・竹中工務店・清水建設・戸田建設・東急建設・間組・前田建設工業等）
工期：1990年3月20日着工～1993年7月14日竣工

4位：あべのハルカス（300m）

■物件概要■
名称：あべのハルカス
所在地：大阪市阿倍野区阿倍野筋１丁目1-43
階数：地上60階、地下5階
高さ：高さ300m
延床面積：約306,000㎡（タワー館部分：約212 ,000㎡）
建築主：近畿日本鉄道株式会社
設計：竹中工務店
施工：竹中工務店、奥村組、大林組、大日本土木、錢高組共同企業体
竣工：2010年1月9日着工～2014年3月7日竣工

3位：麻布台ヒルズ森JPタワー（325.49m）

■物件概要■
名称：麻布台ヒルズ森JPタワー
所在地：東京都港区麻布台一丁目1000番1
階数：地上64階、地下5階
高さ：325.49m
延床面積：461,774.38㎡
建築主：虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合（参加組合員：森ビル、日本郵便）
設計者：森ビル・日本設計・清水建設
施工者：清水建設
工期：2019年8月1日着工～2023年6月30日竣工

2位：六本木五丁目西地区（327m）

イメージパース[出典：内閣府]

■物件概要■
名称：六本木五丁目西地区第一種市街地再開発事業 A-1街区
住所：東京都港区六本木５丁目
階数：地上66階、地下8階
高さ：327m
延床面積：約794,500㎡
事業者：六本木五丁目西地区市街地再開発準備組合（事業協力者：森ビル、住友不動産）
設計者：－
施工者：－
工期：2025年度着工～2030年度竣工予定

1位：トーチタワー（385m）

外観イメージ[出典：内閣府]

■物件概要■
名称：Torch Tower（トーチタワー）
住所：東京都千代田区大手町２丁目
階数：地上62階、地下4階
高さ：約385m
延床面積：約552,000㎡
建築主：三菱地所
設計者：三菱地所設計
施工者：清水建設
工期：2023年9月27日着工～2028年3月末竣工予定

案内図[出典：三菱地所]

　建設地はJR「東京」駅の北側となる日本橋口前で、JR「東京」駅や「大手町」駅と地下通路で接続する計画となっており、東隣の「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」(地上44階、高さ約217m)によって「日本橋」駅側と「東京」「大手町」駅が地下通路で接続します。また、すぐ近くには「三越前」駅もあります。