完成時には高さ日本4位の高さになる「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」(地上52階、高さ283.96m)の建設地です。2023年5月3日に撮影しました。低層部に商業施設、中層部にオフィス・MICE、高層部にホテル(ウォルドーフ・アストリア東京日本橋)、最上部に住宅等が入る複合施設になります。この記事では同再開発の概要や建設状況、地図等を載せています。
日本橋一丁目中地区について
外観イメージパース[出典：三井不動産]
「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」は「日本橋」駅直結となる大規模再開発で、日本橋川沿いには既存ビルの保存改修を行うA街区と低層ビルとなるB街区が配置され、その背後には超高層棟となるC街区が建設されます。また、この完成予想図は首都高地下化後の図となっており、完成時にはまだ目の前に首都高の高架があります。
C街区の規模は地上52階、塔屋2階、地下5階、高さ283.96m、敷地面積は1万5564.16�屐�建築面積は1万2590.79�屐�延床面積は37万4003.62�屐�建築主は日本橋一丁目中地区市街地再開発組合(参加組合員：三井不動産、野村不動産、野村ホールディングス)、設計者は日建設計、デザインアーキテクトはペリ クラーク ペリ アーキテクツ、施工者は日本橋一丁目中地区市街地再開発事業建設共同企業体(代表企業：清水建設)で2026年3月31日竣工予定となっています。
敷地配置図/用途断面図[出典：三井不動産]
敷地は中央通り、昭和通り、日本橋川に面しており、日本橋川に架かる「日本橋」の目の前に位置しています。D街区となっている場所は既存の「日本橋一丁目三井ビル（コレド日本橋）」(地上20階、最高高さ120.818m)で建替えはありませんが、C街区に接続する連絡通路が地下と上空に建設されます。
各街区のフロア構成は以下の通りとなっています。
■A街区
3階〜4階：業務施設
1階〜2階：店舗
■B街区
4階〜7階：住宅(約50戸)
1階〜3階：店舗
■C街区
48階〜51階 ：居住施設(約100戸)
50階 ：居住施設ロビー
40階〜47階 ：ホテル(197室)
40階 ：ホテルロビー、スパ
23階〜38階 ：高層オフィスフロア（基準階面積：約1300坪）
22階 ：高層スカイロビー
10階 ：低層スカイロビー
11階〜20階 ：低層オフィスフロア（基準階面積：約1900坪）
7階〜8階 ：ビジネス支援施設
5階〜7階 ：MICE
地下1階〜4階：商業施設
高さ200m以上となる39階〜47階(39階は利用不可)のホテルはヒルトンが運営する最上級ラグジュアリーブランドの「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」(全197室)となり、3つのレストランとウォルドーフ・アストリアを象徴するラウンジ＆バー「ピーコック・アレー」、屋内プール、スパ、フィットネスセンター、宴会場、チャペルを備える予定となっています。
高さ約250mとなる48階〜51階の居住施設部は122戸の賃貸住宅(参考：建築物環境計画書制度)になります。
日本橋川沿い低層部外観イメージ[出典：三井不動産]
日本橋川沿いに配置されるA街区(右)とB街区(左)の完成予想図です。A街区は大林組を施工者として既存の「日本橋野村ビル 旧館」の保存改修が行われます。B街区は野村證券本社の別館、本館のあった場所で、地上7階、地下2階、高さ31.62m、延床面積6,573.85�屬療絞沺�共同住宅、駐車場等で構成されるビルが清水建設を代表企業とした共同企業体の施工で建設されます。
この完成予想図は首都高地下化後の図になっており、首都高地下化は地下ルート開通が2035年予定、高架橋撤去完了が2040年予定のため、竣工から10年以上経たないとこの景観にはなりません。ただ、首都高地下化が完了する頃には日本橋川沿いで計画されている複数の再開発は既に完成しており、日本橋の景観が大きく変わっています。
MICEエリア屋外デッキイメージ[出典：三井不動産]
C街区のMICE施設に整備される屋外デッキの完成予想図です。MICE施設としては2つの大型ホール（最大収容人数：合計約3,000人）と、会議室、ビジネス交流機能が設けられます。
オフィスエリア屋外テラスイメージ[出典：三井不動産]
C街区のオフィスエリアに整備される屋外テラスの完成予想図です。周りの景色からして高層スカイロビーのある22階部分かと思われます。描かれている人物から判断してオフィス入居者専用の場所となりそうです。
外観イメージパース[出典：日立製作所]
「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」のC街区において、日立製作所と日立ビルシステムは定格速度分速480mの超高速エレベーターや、定格速度分速300m・積載質量4550kg(定員70人)の高速・大容量エレベーターなどエレベーター104台、エスカレーター35台の計139台の昇降機を一括受注したことが発表されています。さすがにこの規模になると昇降機の台数も凄いことになっています。
外観イメージパース[出典：三井不動産]
同再開発のC街区は完成時には日本で4番目、計画中も含めると日本で5番目に高い超高層ビルになります。今のところこの順位を変えるような計画は発表されていませんが、第二六本木ヒルズとも呼ばれている森ビルの「六本木五丁目プロジェクト」がこの順位に割り込んで来る可能性が高いです。
１位：Torch Tower（トーチタワー）
地上62階、高さ約390m、2027年度末予定、東京都千代田区
２位：麻布台ヒルズ森JPタワー
地上64階、高さ325.40m、2023年6月予定、東京都港区
３位：あべのハルカス
地上60階、高さ300m、2014年3月、大阪府大阪市
４位：横浜ランドマークタワー
地上70階、高さ296.33m、1993年7月、神奈川県横浜市
５位：日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 C街区
地上52階、高さ283.96m、2025年12月予定、東京都中央区
位置図
位置図[出典：三井不動産]
建設地は「日本橋」駅のすぐ近くで、東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅とは地下1階に整備される地下通路を通じて駅直結となり、都営浅草線「日本橋」駅とは新たに整備する新改札で駅に直結する計画になっています。また、将来的には東京駅と日本橋駅を地下通路で接続する計画もあることから、東京駅まで地下だけで行けるようになります。
敷地の北側は日本橋川、西側は中央通り、東側は昭和通りに面しており、東側では地上40階、高さ約240mのオフィスビルと地上52階、高さ約225mのタワーマンションで構成される「日本橋一丁目東地区第一種市街地再開発事業」、西側では地上27階、高さ140mのオフィスビルとなる「日本橋一丁目1・2番地区」、そして日本橋川を渡った先の北側では地上33階、高さ約179.5mの共同住宅も入るオフィスビルとなる「日本橋室町一丁目地区第一種市街地再開発事業」が計画されています。首都高地下化に伴い日本橋の超高層化がどんどん進みます。
建設状況
2023年5月3日に東側を通る昭和通りに架かる歩道橋から撮影した「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 C街区」(地上52階、高さ283.96m)の建設地です。
その歩道橋から見下ろした「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 C街区」の建設地です。
敷地内にズームです。
見た感じではまだまだ地下の工事が続きそうです。
かなり地下深くまで掘削されていることがわかります。
敷地北東です。
敷地の北東角です。
北東側から撮影。「日本橋一丁目三井ビル（コレド日本橋）」(地上20階、最高高さ120.818m)の手前が「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 C街区」(地上52階、高さ283.96m)の建設地で倍以上の高さになります。その「コレド日本橋」と同再開発はデッキと地下で接続します。
西側を通る中央通り沿いとなる北西側から撮影。
仮囲いの中です。
南東側から撮影。
同再開発と「日本橋一丁目三井ビル（コレド日本橋）」の間の路地は封鎖されているので、地下通路の工事が行われているものと思われます。
日本橋川沿いにあるA街区の「日本橋野村ビル 旧館」です。このビルは解体せずに保存改修が行われます。
隣にあった「野村證券本社 本館」と接していた壁がコンクリートむき出しになっています。
「野村證券本社 本館」と「野村證券本社 別館」は既に解体されており、B街区として地上7階、高さ31.62m、延床面積6,573.85�屬療絞沺�共同住宅で構成される低層ビルが建設されます。
2023年4月27日に東京スカイツリーの天望回廊から撮影した「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」の建設地です。クレーンが見えている場所に高さ約284mの超高層ビルが建設されます。
位置的には東京タワーの足元に少し被るかもしれません。
地図
物件概要
C街区の建築計画のお知らせです。
■物件概要（C街区）■
事業名：日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業 新築工事(C街区)
ホテル名：ウォルドーフ・アストリア東京日本橋
所在地：東京都中央区日本橋１丁目32番
交通：都営浅草線「日本橋」駅 直結予定
東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅 地下歩道により直結
東京メトロ半蔵門線「三越前」駅
用途：事務所、店舗、集会場、ホテル、共同住宅、駐車場等
総客室数：197室
総戸数：122戸(賃貸)
階数：地上52階、地下5階
高さ：283.96m
構造：S造、一部RC造 及び SRC造
基礎工法：杭基礎、直接基礎
敷地面積：15,564.16��
建築面積：12,590.79��
延床面積：374,003.62��
建築主：日本橋一丁目中地区市街地再開発組合
参加組合員：三井不動産、野村不動産、野村ホールディングス
設計者：日建設計
施工者：日本橋一丁目中地区市街地再開発事業建設共同企業体（代表企業：清水建設）
工期：2021年12月6日着工〜2026年12月31日竣工予定
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