(仮称)札幌北1西5計画

 北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)の南側で建設中だった「(仮称)札幌北1西5計画」(地上26階、高さ116.6m)において、鉄骨建方及びスラブ厚の精度不良があったにも関わらず、施工者である大成建設が一部実測値と異なる数値をNTT都市開発(事業主)に虚偽報告していたことが発表されました。これにより地上部分の全て及び地下部の是正対象部分を撤去し再構築することになり、2024年2月の竣工予定から2026年6月末頃の竣工予定に変更になっています。この記事では同複合施設の概要や建設状況、地図等を載せています。




ハイアット セントリック 札幌 外観パース
外観パース[出典:NTT都市開発]

 「(仮称)札幌北1西5計画」は北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)の南側にあった旧北海道放送本社跡地の再開発で、規模は地上26階、塔屋1階、地下2階、高さ116.6m、敷地面積4,606.21屐建築面積3,701.35屐延床面積6万916.06屐建築主はNTT都市開発、設計者は久米設計、施工者は大成建設で2024年2月竣工予定でしたが、施工不良により28ヵ月の工期延伸が必要となり2026年6月末頃の竣工予定へと変更になっています。

 UHBの記事によると、NTT都市開発から鉄骨のボルトが小さいとの指摘を受け、調査をしたところ鉄骨の柱や梁が70か所で平均4mm、最大で21mmずれていたほか、コンクリートの床など245か所で、平均で厚さ6mm、最大で14mm薄かった事がわかったとのことです。工事を担当している大成建設の品質管理担当者は、鉄骨精度計測値について一部実測値と異なる数値をNTT都市開発へ報告しており、「契約に基づいた品質」及び「建築関連法規」を満たさない見込みとなるため、地上部分の全て及び地下部の是正対象部分を撤去したうえで再構築するとのことです。

 この件により大成建設の建築部門責任者(取締役 専務執行役員 建築総本部長兼建築本部長)及び札幌支店責任者(常務執行役員 札幌支店長)が3月末で辞任することになっています。品質管理の担当社員は、工期が遅れることを懸念して数ミリ程度なら問題ないと考え虚偽報告をしたとのことで、この担当者が品質管理を行ったビルはここが初めてだったとのことです。

▼大成建設:IR(2023年3月16日)
施工中工事における鉄骨建方等の精度不良について

▼大成建設:IR(2023年3月16日)
取締役及び執行役員の辞任に関するお知らせ

▼NTT都市開発:ニュースリリース(2023年3月16日)
「(仮称)札幌北1西5計画」の竣工時期延期について

▼NTT都市開発:ニュースリリース(2022年6月28日)
札幌にハイアットが初進出
ホテル名称は「ハイアット セントリック 札幌」に決定、2024年春開業


▼NTT都市開発:ニュースリリース(2021年11月12日)
(仮称)札幌北1西5(旧北海道放送本社跡地)計画における新築工事着工について



(仮称)札幌北1西5計画 建物構成
建物構成[出典:NTT都市開発]

 同ビルは北棟と南棟に分かれており、北棟のフロア構成は地下1階〜2階が広場・店舗、3階〜16階がオフィス(基準階面積500坪超)、17階〜26階がホテル「ハイアット セントリック 札幌」となります。南棟はコワーキングスペースやスモールオフィス、イベントラウンジ等で構成されます。

 札幌初進出となるハイアットホテル「ハイアット セントリック 札幌」は1階の一部と17階〜26階(全216室)に位置しており、ホテルロビーは高さ70m地点の17階に配置され、北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)や北海道大学植物園などを望むことができます。開業は2024年春の予定でしたが、竣工時期が28ヵ月延伸となるため26年の夏か秋頃になりそうです。



(仮称)札幌北1西5計画 外観パース
外観パース[出典:NTT都市開発]

 「ハイアット セントリック」には「街の中心に位置し、行動と情報の拠点になる」という意味が込められており、同ホテルも札幌駅や大通公園も近い札幌の都心部に位置しています。手前の池がある場所は北側の「北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)」です。



(仮称)札幌北1西5計画 アトリウム空間
アトリウム空間[出典:NTT都市開発]

 北棟の1〜2階には約1,300屬硫案盂姐場が整備され、1階には大型ビジョンを備えた2層吹き抜けのアトリウム空間が誕生します。



(仮称)札幌北1西5計画 南棟外観
南棟外観[出典:NTT都市開発]

 南棟は北棟と繋がる低層の建物となります。




ハイアット セントリック 札幌 位置図
位置図[出典:NTT都市開発]

 場所は「北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)」の南側で地下鉄「大通」駅から徒歩6分、JR「札幌」駅から徒歩10分の位置にあります。また、建物地下で「北一条地下駐車場公共地下歩道」に接続し、その地下歩道は「チ・カ・ホ(札幌駅前通地下歩行空間)」にも繋がっているため、地下だけで各駅へアクセスできるようになります。




(仮称)札幌北1西5計画

 「(仮称)札幌北1西5計画」(地上26階、高さ116.6m)です。2023年2月5日に北東側から撮影しました。



(仮称)札幌北1西5計画

 北側にある「北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)」の敷地内から撮影。



(仮称)札幌北1西5計画

 北西側から撮影。15階まで組まれた鉄骨は全て撤去されるとのことです。



(仮称)札幌北1西5計画

 南西側から撮影。載せている写真は2月5日(日)の撮影ですが2月4日(土)にも撮影しており、見比べるとタワークレーンの向きなどが同じで工事をしている様子がありませんでした。このときには施工不良が発覚して工事がストップしていたのかもしれません。



(仮称)札幌北1西5計画

 南西側から見た北棟と南棟です。



(仮称)札幌北1西5計画

 地上部分は全て撤去するとのことなので、低層の南棟も再構築となりそうです。









(仮称)札幌北1西5計画 建築計画のお知らせ

 建築計画のお知らせです。今回は見つけられなかったので昨年11月に撮影したものです。高さは109.99m、最高高さ110.92mとなっていますが、NTT都市開発のニュースリリースでは116.6mとなっているので下記物件概要ではそちらを採用しています。

■物件概要■
ホテル名:ハイアット セントリック 札幌
計画名:(仮称)札幌北1西5計画
所在地:北海道札幌市中央区北1条西5丁目1番4
交通:地下鉄「大通」駅徒歩6分
   JR「札幌」駅徒歩10分
用途:事務所、ホテル(17〜26階)、店舗、駐車場(機械式立体駐車場136台)
総客室数:216室
階数:地上26階、塔屋1階、地下2階
高さ:約116.6m
構造:鉄骨造/鉄骨鉄筋コンクリート、制震構造
敷地面積:4,606.21
建築面積:3,701.35
延床面積:60,9126.06
建築主:NTT都市開発
設計者:久米設計
施工者:大成建設
工期:2021年10月着工〜2026年6月末竣工予定(工期延伸前は2024年2月竣工予定)
ホテル開業:2024年春予定(工期延伸前)